2019年09月08日

10月5日(土)『ただみ観察の森』観察会A「杉沢のユビソヤナギ林」のご案内

只見町ブナセンターでは、10月5日(土)に『ただみ観察の森』観察会「杉沢のユビソヤナギ林―保全の必要性について考える」を開催します。

『ただみ観察の森』は、只見ユネスコエコパーク地域内の自然環境や野生動植物の現状を理解し、身近に触れてもらうことを目的とした場所です。今回の観察地である杉沢の伊南川沿いは、絶滅危惧種であるユビソヤナギの日本最大の自生地であり、観察会を通して、ユビソヤナギの生態や河川環境の保全について考えます。

日時:2019年10月5日(土) 午前10時00分〜12時00分

集合:熊倉集会場(只見町大字熊倉五位田割283、午前10時00分)
観察地:杉沢のユビソヤナギ林

参加費:高校生以200円、小中学生100円(保険料)

持ち物:飲み物、天候により雨具

装備:長靴が好ましい

定員:30名(要事前申込)

※荒天時は中止あるいは時間を短縮することがあります

詳細につきましては、下記のURLより只見町ブナセンターのホームページをご覧ください。
http://www.tadami-buna.jp/event.html

なお、参加するためには、事前申し込みが必要ですのでブナセンター(0241-72-8355)までご連絡ください。

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2019年09月06日

企画展アーカイブ「ただみの野鳥とその生態」および自然観察会「只見町の秋の鳥〜渡ってくる鳥・去る鳥」のご案内

9月7日(土)よりただみ・ブナと川のミュージアム2階ギャラリーにおいて、企画展アーカイブ「只見の野鳥とその生態」を開催いたします。

本企画展は、2014年度に開催した企画展「季節とともに生きる 只見の野鳥とその生態」のアーカイブ展です。只見町に生息する野鳥を紹介するパネルのほか、剥製標本や写真を展示します。

会期:2019年9月7日(土)〜2019年9月30日(月) 

場所:ただみ・ブナと川のミュージアム 2階ギャラリー(福島県南会津郡只見町大字只見町下2590)

さらに、企画展に関連して、9月28日(土)に秋の野鳥を観察する自然観察会「只見町の秋の鳥〜渡ってくる鳥・去る鳥」を開催します。

日時:2019年9月28日(土)午前9時00分〜12時00分 

集合:ただみ・ブナと川のミュージアム(福島県南会津郡只見町大字只見町下2590、9時00分)

観察地:只見川公園から只見川沿いに只見ダムまで
※荒天時には撮影場所を縮小あるいは、館内でスライドを用いた講演を行います

持ち物:双眼鏡、飲み物、天候により雨具
※双眼鏡をお持ちでない方にはお貸しします

参加費:高校生以上500円、小中学生400円(保険料を含む)

定員:20名(事前予約制)

申込締切:2019年9月26日(木)
※参加者が5名に満たない場合は中止とさせていただきますのでご了承ください

参加申し込み・お問い合わせは、只見町ブナセンターまでお電話にてご連絡ください

電話1(プッシュホン)0241−72−8355 午前9時〜午後5時(火曜休館)

より詳しい内容につきましては、ホームページ(http://www.tadami-buna.jp/event.html#20190907%20yacho_kikakuten)をご確認ください

只見の野鳥とその生態

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2019年08月31日

消防訓練!

 2019年8月30日(金)に消防署の方達をお招きして、「ただみブナと川のミュージアム」で消防訓練を行いました。

 ブナセンターのスタッフ達は、消防署の方に助言やアドバイスをいただきながら、館内で火災が発生したときの対処法や実際に消火器を使用しての消火訓練、意識不明者への心肺蘇生法としての胸骨圧迫(心臓マッサージ)・人工呼吸・AED(自動体外式除細動器)の利用法などについて学びました。

 館内で火災が発生した場合は、火元を確認し、消化器で初期消火を試みます。それでも消火できなった際には、事務室に火災の状況を報告し、お客様の避難誘導を行います。火災の通知を受けた事務室では、館内放送で火災が起きたことをお客様にお知らせし、避難用のアナウンスを行います。さらに、消防署などに火災が発生したことを連絡し、火災が起きた住所や状況、出火元、避難者の数などについて報告し、指示を仰ぎます。並行して、館内ではお客様が出火元を通らないように避難するための誘導を行います。あらかじめ手順については確認しておりましたが、実際に各作業を行おうとすると、焦りや緊張で手順を飛ばしてしまったり、確認漏れがあったりすることがわかりました。

 消防署の方からは、火災の連絡は出火を確認した人が携帯電話などで直接消防署に連絡したほうが、火災状況をリアルタイムで報告できるので有効な場合もある、というアドバイスをいただきました。また、ミュージアムの展示物や備品が燃焼すると、有毒性のシアン化合物が煙に含まれる可能性もあるので、お客様の避難時には煙に注意するよう呼びかけることも大切であるとお話しされました。

 実際に消火器を使用しての消火訓練では、まず初めに、消火器を利用する前に大声で「火事です!」と周囲に呼びかけます。次に、@消化器の黄色い安全栓を抜く、Aホースを火元に向ける、Bグリップを握り消火剤を噴射するという三つの動作で消火を行います。消化器の有効射程距離は3m〜5mですので、火元に狙いをつけながら徐々に近づいていき、消火します。

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▲消火器で消火訓練をするスタッフ

心肺蘇生の訓練では、胸骨圧迫について学びました。まず、倒れている人などを見つけた場合、はじめに肩をたたきながら意識の有無を確認し、意識がない場合は胸骨圧迫を実施します。胸の間にある胸骨に向かって垂直に腕を伸ばし、5cmほど胸がへこむように圧迫します。1分間に110〜120ほどの早さでリズミカルに圧迫を続けます。実際に行ってみると、成人男性でもかなり大変であることが実感できました。1人で行うには体力的に難しい場合があるので、2〜3人で協力しながら、消防車が到着するまで途切れることなく胸骨圧迫を続ける必要があります。胸骨圧迫を交代するときも、互いに声掛けをし、なるべく中断時間を短くするように、素早く交代するよう注意します。

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▲胸骨圧迫の訓練を受けるスタッフ

 人工呼吸は、患者の鼻を指でふさぎながら、顎を上向きにさせて気道を確保し、口がきちんとふさがるようにして1秒ずつ2回、息を吹き込みます。鼻は、鼻穴がふさがるように入口ふきんを指でつまみ、気道を確保する際は患者の負担にならないよう、徐々に上向きの姿勢にしながら、しっかりとひじをついて安定させます。こちらも実際に行ってみると、鼻をふさぐ位置がずれていたり、気道を確保する傾斜があまかったりといったことが原因で、途中で空気が漏れてしまい、適切に肺まで空気を吹き込むことがたいへん難しかったです。人工呼吸は胸骨圧迫を30回行うごとに1回の頻度で行い、人工呼吸がうまくできない場合は、胸骨圧迫を優先します。

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▲人工呼吸の訓練を受けるスタッフ

 AEDを利用する際は、まず、AEDを保管してある場所をしっかりと確認し、すぐに取りに行けるようにしておく必要があります。AEDを行う手順は、胸骨圧迫と人工呼吸を行った後となります。意識がない人間の体は冷や汗などで濡れているため、AEDのパッドを患者に貼る前に、付属のタオルなどで右胸と左脇の部分をきちんとふき、その後でふいた場所にパッドを貼ります。AEDが患者の状態をパッドから読み取っている際に周囲の人間が患者の体に触れてしまうと、患者の容体が誤って読み取られてしまう場合があるため、患者にふれないよう周囲に呼びかけます。電気ショックを実施する際も同様です。

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▲AEDの訓練を訓練を受けるスタッフ

 以上の心肺蘇生法の手順をまとめると、@患者に意識があるかどうか呼びかける、A意識がない場合は周囲の人々に119番の通報とAEDを持ってきてもらうよう呼びかける、B胸骨圧迫と人工呼吸をAEDが用意できるまで繰り返す、CAEDを患者にとりつけ、電気ショックを実施する、D救急車が到着するまでB〜Cを繰り返す、となります。心肺蘇生は処置が遅れるごとに生存率が下がっていきますので、救急隊が到着するまでにいかに適切な処置が行えるかが重要になります。

 ブナセンターでは、万が一お客様が意識不明の重体となっても、適切な対応ができるよう日頃から救急処置について学んでいきますので、今後ともブナセンターをよろしくお願いいたします。消防訓練についてご指導いただいた消防署の方々にはこの場をかりて、厚く御礼申し上げます。
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2019年08月05日

猪又かじ子写真教室を開催しました!

8月4日(日)、猪又かじ子写真教室「十島・塩沢集落で夏の只見を撮る!」を開催しました。只見町は連日の猛暑。この日も朝から快晴に恵まれ、30℃を超す暑さとなりました。

撮影場所は、町の只見川最下流部に位置し、川を挟んで向かい合う十島集落と塩沢集落です。国道252号沿いに位置する河井継之助記念館の駐車場をお借りして集合しました。猪又かじ子さんにご挨拶をいただき出発!

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自動車で十島橋を渡り、右岸側から蒲生岳や塩沢集落を撮影しました。ゆるくカーブを描く十島橋はよいモチーフです。

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橋の上から上流を望めば会津のマッターホルンと称される蒲生岳が見え、ゆるやかな流れの川面にシンメトリーの影を落としています。

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河岸に植えられたアジサイは、写真に季節感を添える重要な存在です。少し屈んで、手前にアジサイを入れ、遠くに塩沢集落を入れて撮ると写真に奥行きがでます。

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続いて、集落の方が推薦する「十島ビュースポット」へ移動。車を止めた田んぼからは山とスギ林の間に遠く集落が見え、高い所にいることがわかる写真を撮ることができるそうです。

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小高くなっており見晴らしの良い神社の境内から撮影。境内の中にある小さな祠を上手に写すために、猪又かじ子さんの指導を受け、ちょっと後ろに下がったり、しゃがんでみたりと工夫する参加者。

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合間には周囲の山並みを眺め、豪雪地帯只見町の特徴的な景観である雪食地形とモザイク植生を観察しました。また、十島集落の歴史やすぐ下流の滝ダム建設時のお話などをしました。

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午前中の撮影を終え、塩沢集落内にある「そば処 しおざわ庵」に移動し、昼食をとり、午後はこの日撮影した各参加者の写真を猪又かじ子さんに講評していただきました。

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真夏の本当に暑い一日でしたが、15名の参加者は体調を崩すこともなく、無事に写真教室を終えることができました。猪又かじ子さん、参加者の皆様、本当にありがとうございました!
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2019年07月28日

令和元年度『ただみ観察の森』観察会第1弾・只見の自然を知ろう!楢戸のブナ二次林

 7月20日(土)に『ただみ観察の森』楢戸のブナ二次林で自然観察会を実施しました。『ただみ観察の森』は広大で奥深い只見の自然を身近に体験し、ご理解いただく場として、只見町ブナセンターが地域住民の方々の理解と協力のもとで指定し、整備を行っています。ただみ自然観察の森は、ブナ林など只見地域の代表的で特徴的な植生を対象とし、比較的アクセスのしやすい場所に設定されています。林内は必要最小限の遊歩道が設けられており、それぞれの森林の特徴を観察しながら散策することができます。教育機関の環境教育あるいは視察研修の場として利用されるほか、一般の方でも事前にただみ・ブナと川のミュージアム(只見町ブナセンター)において観察の森の利用についての説明を受けたのち入林することができます。こうした手続きは、観察の森のオーバーユース(過剰利用)を防ぐほか、観察の森が集落近くにあることから森の利用による住民生活を妨げることなく、自然環境の保全と持続可能な利用を両立させるものです。昨年度から定期的にこの観察の森を利用した観察会を開催しています。

 ただみ・ブナと川のミュージアムから車で10分ほどの所に、楢戸のブナ二次林はあります。はじめに注意事項を説明してから森に入りました。ヌルデやヤマウルシ、ツタウルシは肌に触れるとかぶれることもあり注意が必要です。それぞれの特徴を説明し、さらにスタッフ自身の肌がかぶれた実体験も紹介しました。

どれがヤマウルシなのかを確認する参加者
▲どれがヤマウルシなのかを確認する参加者

 林内に入るとさっそく参加者がブナの樹を見つけました。ブナの樹皮には特徴があり、比較的すべすべで、白っぽく、まだら模様があります。しかしよく見ると、その横にも同じような樹皮の樹がありますが頭上の葉の形や大きさが全くちがいます。これはホオノキで樹皮だけ見るとブナによく似ています。

左がブナ、右がホオノキの幹
▲左がブナ、右がホオノキの幹

 ブナの樹皮にはまだら模様の斑がありますが、これは地衣(ちい)類がブナに着生しているためです。地衣類は菌類の中に藻類が共生したもので、藻類は菌類の体を住処とし、菌類は藻類が光合成で生産した栄養分を利用するという関係にあります。これらの地衣類はブナの幹をより高くのぼり、光がよくあたる所に生活場所を求めています。地衣類の中には様々な種類があり、ブナの樹皮にも様々な種類の地衣類が生育しています。

 続いて、「かじご焼き」の痕跡を観察しました。かじご焼きは只見町で行われていた伏せ焼きによる炭焼きの技術です。通常の炭作りのように炭焼き窯を作らず、山中に穴を掘り、灌(かん)木を入れて燃やし、土をかぶせてむし焼きにし、約1週間後に掘り出すと、炭になっています。この炭は着火が早く、火力が弱いことから、主に掘りごたつ用の炭として使われました。化石燃料が手に入る頃には急速にかじご焼きは衰退し、現在は行われることはなく、山中の無数のかじご焼きの穴からかつて盛んに行われてきたことを伺い知ることができます。事実、かじご焼きが行われる晩秋から初冬にかけては山の裾野からかじご焼きの煙が立ち上り、その光景が風物詩となっていました。

 足元には今春芽ばえたブナの実生と昨年の秋に落ちた殻斗がありました。ブナはおおよそ2年に1度の頻度で結実し、さらに結実年であってもおおよそ5−7年の間に一度豊作の年があります。昨年の2018年はブナの豊作年でした。参加者の方から、ブナがそのような頻度で種子を作ることに何か有利な点はあるのか?というご質問をいただき、指導員が、毎年多くの種子を生産すると、それを食べるネズミなどの動物が増えるので、少ない年をつくり、捕食者が減ったところで、多くの種子を作ることで、種子の生き残りを図っているなどの仮説が考えられていると返答しました。

様々な樹種の実生が見られた林床
▲様々な樹種の実生が見られた林床

 ブナの堅果は人間も食べることができると指導員が説明すると、参加者の中にはぜひ食べてみたいとおっしゃる方もおりましたが、落ちているのは虫食いの穴があって中身がからっぽのものや秕(しいな)ばかりで、残念ながら今回は食べることができませんでした。実際、種子は灰汁抜きなどすることなく食することができ、クルミのような風味がして美味しいです。さらに当年生の芽生えたばかりの実生も子葉部分も美味しく食べることができます(ただし、もし食される場合は自己責任でお願いします)。事実、ブナの種子は蛋白質と脂質に富み、野生動物の重要な食料となっています。ツキノワグマもこれが大好きです。

 楢戸の『観察の森』で最も大きいブナの樹皮にはツキノワグマの爪痕があります。4月の下旬頃、ブナの花が咲くとツキノワグマが木に登るようです。このブナの胸高周囲長を参加者の方達に実測していただきました。みなさんは、3mや3.5m、はては5mほどあると予想しましたが、実際の周囲長は2m84cmでした。

楢戸ブナ二次林のブナ(マザーツリー)の胸高周囲長を実測する参加者
▲楢戸ブナ二次林のブナ(マザーツリー)の胸高周囲長を実測する参加者

 観察会の最中たまたま、『観察の森』の地権者の方がお見えになりお話をうかがいました。この森はもともとブナのみならず、クリやミズナラの混交林だったそうです。しかし、30年ほど前にクリやミズナラをシイタケ栽培の榾木(ほだぎ)として利用するために選択的に伐採したため、現在ではブナの純林に近い状態になりました。また、『観察の森』の奥地には『観察の森』の6〜7倍もの広さのスギ林が広がっています。先先代にあたる方がスギを一所懸命に植林した結果であり、当時はスギの植林がブームとなっていたそうです。

 楢戸のブナ二次林は薪炭利用のための天然林の伐採後にミズナラ、ブナ、クリなどが混交した二次林が成立し、その後、ミズナラとクリがキノコの榾木生産のため取り除かれ、ブナの純林が成立し、現在に至っています。このように、楢戸のブナ二次林は集落裏に隣接し、人とブナの歴史的なつながりをあらわしています。

参加者の集合写真
▲参加者の集合写真

楢戸のブナ二次林
▲楢戸のブナ二次林
posted by ブナ at 09:57| Comment(0) | 自然観察会