2017年09月20日

自然観察会「八十里越の化ケ物谷地に行こう!」参加者募集中

現在開催中の企画展「只見の湿原−その生態と歴史」に関連し、9月24日(日)に自然観察会を行います。8月29日に下見に行ってきましたので、観察地の様子を少し紹介します。
 観察地は化ケ物谷地と呼ばれる湿原です。ここは、通常では一般の人が入ることができません。今回は、許可を得て、只見町から三条市へと通じる国道289号線の未開通区間に入ります。そしてさらに途中で車を降りて、廃道となって久しい八十里越古道を歩きます。この古道は、八十里越古道の中でも、明治27年に開削された明治新道と呼ばれる道です。明治新道が使われていた当時は、荷車の通行可能な車道でした。開削から100年以上経った今でもその名残をとどめる幅2m程のしっかりした道が九十九折に続きます。
 化ケ物谷地へは、この明治新道を途中で逸れ、地元の人が使っていたゼンマイ折りの道に入って行きます。途中木の下をくぐるところもありましたが、道はしっかりとしていました。
道の様子からも集落の方が利用管理していることが分かります。

細いゼンマイ折りの道を進むと道沿いに化ケ物谷地があります。化ケ物谷地は、そのほとんどがヨシに覆われていますが、中央に島がありそこに樹木が生えています。山あいは朝方に霧がかかることが多いので、霧の中で突如として森が開けた中に見え隠れするこの島の木が他の場所と違って恐ろしく見えたのでしょうか。化ケ物谷地という名前には想像が掻き立てられます。

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<クサアジサイ>

明治新道沿いではジャコウソウやクサアジサイの花が見られました。

湿原では、カヤツリグサ科のアブラガヤやカサスゲが穂を付けていました。
また、サワヒヨドリやハンゴウソウなどの花も見られました。
観察会の時には、秋ももう少し進むので、秋の花が見られるでしょう。

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<サワヒヨドリ>

観察会では、化ケ物谷地の植生について観察し湿原の形成過程などを考えます。
まだ定員に達していません。普段ではなかなか見られない場所ですので、是非ご参加ください。自然観察会への参加には事前予約が必要です。
詳しくは、http://www.tadami-buna.jp/event.html#kikuchi をご確認ください。

観察会の前日9月23日には、森林総合研究所の菊地賢氏に「只見町の湿原−植生からみた多様性」と題して只見町自然環境基礎調査で行った町内の湿原植生調査の結果を解説していただきます。こちらは予約は不要です。お誘い合わせの上、ご来場ください。

また、現在2階ギャラリーにて、特別企画展「只見の湿原−その生態と歴史」を開催しております。この機会にぜひただみ・ブナと川のミュージアムにご来館ください。
posted by ブナ at 17:19| Comment(0) | イベント

2017年09月02日

秋めいてきました

只見町では、お盆を過ぎて朝晩寒くなり、厚い布団が必要なくらいです。風景も秋めいてきました。今日は朝のうち曇りでしたが、昼ごろには青空が見えました。

田子倉ダムからの町を見下ろした風景です。遠くに蒲生岳のとがった山頂が見えます。

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田子倉レイクビュー駐車場脇のヌルデに花がついていました。

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レイクビューまでのつづら折りの坂の脇にはツリフネソウがひっそりと咲いています。

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日が短くなり、これからどんどん秋に向かっていくでしょう。秋が終われば、また雪の季節です。


posted by ブナ at 16:37| できごと

2017年08月06日

企画展「只見の湿原ーその生態と歴史」開催中


 8月に入り、もうすぐお盆の季節です。
 お盆の期間中の8月15日(火)は、「ただみ・ブナと川のミュージアム」、「ふるさと館 田子倉」の両施設とも開館しております。

現在、只見町ブナセンター「ただみ・ブナと川のミュージアム」の2階ギャラリーでは、只見ユネスコエコパーク関連事業只見自然環境基礎調査報告として特別企画展「只見の湿原ーその生態と歴史」を開催しております。

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http://www.tadami-buna.jp/event.html

 企画展では、湿原調査やボーリング調査から得られた調査結果を中心に、只見町に見られる湿原の動植物や昆虫、その生態や湿原形成と周辺植生の変化について紹介しております。また、お盆頃には湿原に生息する植物の標本も展示する予定です。

 お誘いあわせの上ぜひご来館ください。お待ちしております。

posted by ブナ at 11:56| Comment(0) | おしらせ

2017年07月30日

日本海要素植物のブナセンター講座と自然観察会

7月17日まで開催していた企画展「多雪地帯に生きる 日本海要素植物」に関連し、ブナセンター講座と観察会を行いました。遅くなりましたが、ご報告します。

ブナセンター講座「雪を味方につけた植物たち」 7月15日(土)

本講座では、首都大学東京・牧野標本館の加藤英寿氏に講師をしていただきました。加藤氏は、植物分類、進化、生物多様性などを専門に研究されています。平成25年度の「自然首都・只見」学術調査研究助成を受託し、蒲生岳に生育するツクバネウツギ属の分類を研究され、その成果はブナセンター紀要No.4に掲載されています。

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▲講師の加藤英寿氏と聴講者

雪が植物の生育に与える影響や日本海側を中心に分布する植物(日本海要素植物)と太平洋側に分布する対照種との形態的な違い、多雪環境に適応した植物の生理・生態などについて解説していただきました。ハイイヌガヤやエゾユズリハ、ユキツバキ、ヒメアオキなど只見町では身近な植物を主な話題として取り上げていただきました。講座は22名が聴講し、雪という只見町の最も特徴的な自然環境と植物の関係について理解を深めることができました。

自然観察会「夏のブナ林で日本海要素植物を観察しよう!」 7月16日(日)

講座に引き続き、日本海要素植物を観察する自然観察会を「蒲生集落 あがりこの森」(ただみ観察の森)で開催しました。

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▲蒲生川沿いの雪食地形も観察しました

「蒲生集落 あがりこの森」は、ブナ林で、林床にはユキツバキやエゾユズリハ、ツルアリドウシといった日本海要素植物が生育しています。ブナセンター講座で講師をしていただいた加藤英寿氏に、ユキツバキの地面を這うような樹形、エゾユズリハの古い葉と新しい葉の色の違いなど、実際の植物を見ながら、その生態や生育環境について解説していただきました。
 
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▲日本海要素植物の解説を受ける参加者

また、この森は、かつての真名川集落で薪炭材の採取のために利用しており、その痕跡があがりこ型樹形のブナ、かじご焼きの穴として残されています。

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▲あがりこ型樹形のブナ
 
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▲かじご焼きの痕跡

町内外の23名が参加し、私たちに身近な日本海要素植物についてあらためて学びました。
posted by ブナ at 12:05| ブナセンター講座

2017年06月09日

会津朝日岳山開き下見登山

去る6月6日、今月の11日に開催される会津朝日岳の下見登山に行ってきました!この日は天候に恵まれ、最高の下見日和となりました。

登山道の状況や下見登山の様子は、只見町観光まちづくり協会のブログ(リンク:http://www.tadami-net.com/topics/20170608/7921)で紹介されていますので、ブナセンターブログでは、下見の時に咲いていた花を紹介していきたいと思います。

オオバクロモジ
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葉が開きはじめ、それとともに花のつぼみも膨らんでいます。山開き当日には、黄色の可愛らしい花が開いていると思われます。

ウワミズザクラ
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白い房状の花が可愛らしいサクラの仲間です。こちらもまだつぼみが見られましたので、山開き当日にも見られるでしょう。

オオタチツボスミレ
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フイリミヤマスミレ
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オオバキスミレ
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スミレの仲間も出迎えてくれました。オオタチツボスミレは登山口から勾配の強くなる手前あたりまで咲いています。町内でもっともよく目にするスミレの仲間です。
フイリミヤマスミレは登山道からしばらく歩いたところにオオタチツボスミレにまぎれるように局所的に咲いていました。
オオバキスミレは沢沿いと、尾根の登山道に沿う様に咲いていました。登山道のすぐわきにも可愛らしい花や貴重な高山植物なども咲いていますので、踏んでしまわないように、登山道からは外れないで歩きましょう。

サンカヨウ
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山野草の小径
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登山道を20分ほど歩くと、深山に自生する植物の群落があります。サンカヨウのほか、コバイケイソウ、ニリンソウ、ヤグルマソウ、エンレイソウなどが競い合うように茂っています。コバイケイソウは残念ながら山開きの時にはまだ咲かないと思われますが、サンカヨウやニリンソウの白く可愛らしい花たちが迎えてくれるでしょう。

タムシバ
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マルバマンサク
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ヤブデマリ
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オオイワウチワ
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ショウジョウバカマ
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標高を上げると、木々に咲く花が迎え入れてくれました。足元にはオオイワウチワやショウジョウバカマの花も咲いていました。要害山では4月末から5月初旬に咲いていた花たちです。

アズマシャクナゲ
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ムラサキヤシオツツジ
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尾根沿いには桃色や紫色のこれらの花たちが咲いていました。ウラジロヨウラクツツジはつぼみでしたので、山開きの当日はちょうど開花の時期となるでしょう。ウラジロヨウラクツツジと同じドウダンツツジの仲間であるサラサドウダンは、山開き当日にはまだ花は咲かないものと思われます。

また、上で写真紹介した花のほかにも、カタクリやキクザキイチリンソウ、イワカガミ、ツバメオモトも咲いており、ヒメサユリのつぼみも大きく膨らみ始めていました。今日の陽気でマイヅルソウやユキザサなどのつぼみも膨らんでいるかもしれません。

会津朝日岳上部は只見ユネスコエコパークの「核心地域」に指定され、厳重に保護されております。また、会津朝日岳上部以外の地域も全域が「緩衝地域」に指定されておりますので、登山道以外への立ち入りは禁止されています。また、動植物の採取や樹木の損傷、ゴミのポイ捨て、ペットの持ち込みはおやめ下さいますようお願いいたします。
これから先もこの貴重な自然が守られていくように、登山者一人ひとりの配慮をお願いいたします。

平成29年 会津朝日岳下見登山報告(只見町観光まちづくり協会ブログ)
http://www.tadami-net.com/topics/20170608/7921
posted by ブナ at 16:10| Comment(0) | 山歩き