10月14日(月・祝)に、秋のブナ林観察会「どんぐりが実り、移動する秋を楽しむ」を布沢・癒しの森で開催しました。参加者は町内者16名、町外者7名の計23名の参加がありました。今回の観察会には、前日の10/13に只見公民館にて講演を行われた箕口秀夫博士に講師として同行していただきました。
前日に許可を受けたネズミトラップ17個を仕掛けており、この観察会では、実際にネズミがトラップに掛かっているかを確認しながら進んでいくことになりました。
10月の3連休は晴れが続きましたが、箕口博士によると、ネズミは天敵に狙われにくい悪天候の方がよく活動しているためトラップには掛かっていないかもしれないと話されていました。
木々はまだ青々としており、紅葉はほとんど見られませんでした。それでも、あちこちにブナハリタケ、カラカサタケなどのキノコが生えていたり、コナラやミズナラのドングリ類が落ちていたりと、小さな秋を感じることができました。
ネズミを観察できることを期待しながら全てのトラップを確認しましたが、今回は残念ながらネズミを捕まえられませんでした。ネズミは初めて見る物は警戒しますが、数日経つと慣れてきて好奇心が勝るようになるそうです。寿命が1年程と短いため、警戒してばかりだと食べ物を得ることができないのでこのような習性をもつのだとか。
もう少し長い期間でトラップを仕掛けていればネズミを捕まえられたのかもしれません。
最後には、参加者全員で「山手線ゲーム」をしました。お題は「ブナ林に生息する動物(範囲は哺乳類、爬虫類、両生類限定)」でした。参加者からはツキノワグマやカモシカ、ハコネサンショウウオ、モリアオガエルなど、多くの動物が挙げられ、それぞれの種について箕口博士に解説いただきました。
朝方は冷え込みましたが、晴天に恵まれて少しずつ気温も上がり、歩きやすい日でした。ネズミを直接見ることができませんでしたが、箕口博士のお話のおかげで、森林と動物たちの関わりについて学ぶことができました。
ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。次回の観察会にもぜひご参加ください。
2024年10月30日
10月14日(月・祝)秋のブナ林観察会「どんぐりが実り、移動する秋を楽しむ」開催報告
posted by ブナ at 11:30| 自然観察会
2024年05月01日
4月28日(日)「ブナ林の新緑観察会」開催報告
先月28日(日)はGW恒例の自然観察会を開催しました。その二日目「ブナ林の新緑観察会」には、町内者2名、町外者12名、計14名の参加がありました。開催地は恒例の「癒しの森」で、終点「戸板山眺め」までのコースを歩きました。
晴天に恵まれましたが、この日も季節外れの高温で少し汗ばむほどでした。例年であれば残雪を歩くこの森も、今年は急傾斜地に僅かに雪が残るばかりでした。
ブナの雄花も残雪の上でなく、落葉上に積もっていました。昨年は凶作だったものの、今年は木によってはそれなりの実りが期待できそうです。
ブナが多数の実をつける豊年は4-5年周期と言われていますが、その豊年にかかわる花芽形成の条件の一つには、8-9月の気温があると考えられています。さらに、気温は地域ごとにまとまっているため、豊年はある地域で一斉に生じる、と考えられているそうです。
鳥類は、見通しの利かない林内のため鳴き声のみの確認がほとんどでしたが、ツツドリやアオゲラ、コガラ、ヤブサメ、クロツグミ、オオルリなど12種を数えました。中でもゴジュウカラは私たちの近くでさえずっており、肉眼でも視認することができました。キツツキではありませんが、幹を垂直移動できる変わった小鳥です。
ゾウムシの一グループであるオトシブミの仲間は、落葉広葉樹の葉を巻き、その中に卵を産みます(これを揺籃と言います)。幼虫は葉を食べて成長します。ブナの柔らかな新葉を利用するオトシブミもいくつか知られており、今回はビロードアシナガオトシブミなど3種が見つかりました。
終点「戸板山眺め」からは金山町方面の山並みを望むことができ、約3 km先に聳える戸板山もよく見えました。足元にはオオイワウチワが群生しており、まだ散り落ちていない花も残っていました。
ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。次回の観察会にもご期待ください。
posted by ブナ at 12:04| 自然観察会
2024年04月29日
4月27日(土)「野生植物の花観察会」開催報告
一昨日27日(土)はGW恒例の自然観察会を開催しました。その一日目「野生植物の花観察会」には、町内者9名、町外者9名、計18名の参加がありました。開催地は毎春の恒例となっている、余名沢の観察の森でした。
この春の只見町は異常な高温で、最高気温25℃以上の夏日がこの日までに3回もありました。ただでさえ少なかった残雪はたちまち消え去り、春の花の開花やブナの展葉も瞬く間に進んでしまいました。これにより、カタクリをはじめとした春植物も花の盛りを過ぎてしまいました。が、今回はあまり注目されることのない、開花後の結実の様子などを観察することができました。
春植物ではありませんが、春の花であるスミレの仲間も見られました。ナガハシスミレが多かったほか、オオタチツボスミレやスミレサイシン、マキノスミレも観察できました。
スミレや春植物(カタクリやコシノコバイモ、キクザキイチゲなど)は、種子散布をアリに手伝ってもらうことで知られています。アリに種子を運んでもらえるよう、植物は報酬として、種子にエライオソームという餌を付けます。アリは種子を巣まで運び、エライオソームだけを食物とし、種子本体は巣の傍に捨てます。これによりこれら植物はより広範囲に分布を広げることができるのです。
樹木の展葉も進んでいます。おいしい山菜として人気のコシアブラや、巨大な葉をもつホオノキが特徴的な芽吹きの姿を見せていました。
また、ある地点ではヒトツバカエデの幼木が密生していました。これらは恐らくすべて同じ個体(クローン)で、地中で繋がっていると考えられます。
ブナ二次林まで来ました。ここでは現在、只見こども藝術計画「ブナの森の葉っぱ日記」作品展を開催中です。
ブナ二次林の林床には、昨年春に発芽したブナの稚樹が見られましたが、暗く厳しい日照条件のためか、生き残っている個体は僅かでした。しかし、スギ林の林床では膝丈まで生長した幼木があり、スギ林の日照条件がブナの生育に好適であることがわかりました。只見町では薪エネルギーの普及事業を進めており、その過程でのスギ人工林の伐採と、その後のブナをはじめとした広葉樹林への転換を目指しています。
ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。
posted by ブナ at 16:59| 自然観察会
2024年03月23日
3月23日(土)「雪どけのブナ林観察会」開催報告
先月17日(土)に開催した「冬のブナ林観察会」に引き続き、3月23(土)も只見町深沢地区の森を歩く観察会を開きました。今回は町民9名・町外在住者4名、合計13名の参加がありました。
只見では異常気象が続いています。例年であれば、12月から2月までの厳冬期は、晴天率の極端な低下とともに降雪が続きますが、3月になると晴れ間が増え、降雪も滅多に無くなります。しかし今季の場合、12月から2月までの厳冬期に異様な晴天が続き、降雪がほとんどありませんでした。そして3月に入ってからは荒天が続いており、降雪の頻度も先月までよりもむしろ多いというおかしな天候となっています。
3月23日の只見の積雪深は79cm、前回観察会(2月17日)の積雪深が51cmだったので、今回は28cmも多かったわけです。今回の天気も雪で、快晴だった前回よりも遥かに冬を感じさせる観察会となりました。スノーシュー・かんじきは必須装備でした。
「余名沢観察の森」ルート上を進みながら、低木の冬芽の特徴や、スギ林内に混交する広葉樹(ホオノキ)の種子がもつ発芽特性、雪上昆虫、町内のナラ枯れ被害状況等について、館長や指導員が代わる代わる説明を行いました。
今回は雪が降りしきる中での観察会でしたが、それが却って新鮮でもあり、参加者の皆様にはお楽しみいただけたようです。ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。
posted by ブナ at 19:45| 自然観察会
2024年03月04日
「雪どけのブナ林観察会」開催のご案内
3月下旬の余名沢の森を歩き、残雪期のブナ林で見られる動植物を観察します。この冬、例年より雪の少なかった只見ですが、今回はどのような生き物が見られるでしょうか。
■開催日時:
2024年3月23日(土)13:00〜15:00
■観察場所:
余名沢の森(深沢集落)
■集合場所:
「季の郷 湯ら里」駐車場(只見町長浜上平50)
■持ち物:
防寒具上下、長靴あるいはトレッキングシューズ+スパッツ、
手袋、スノーシューまたはかんじき(貸出可)
■参加費:
高校生以上400円、小・中学生300円(入館料、保険料込み)
町内の小・中学生・高校生、友の会会員は100円(保険料込み)
■定員:
20名(事前予約制・お申込み締切は3/22(金)まで)
※天候等によって開催内容を変更あるいは中止する場合があります。
■参加申込み・お問い合わせ先:
只見町ブナセンター TEL 0241-72-8355
午前9時〜午後5時(火曜休館)
posted by ブナ at 15:26| 自然観察会