2020年10月10日

自然観察会「余名沢の多様な森を歩く!」のご案内

 只見町ブナセンターでは、10月31日(土)に自然観察会「余名沢の多様な森を歩く!」を開催いたします。皆様、ぜひご参加ください。

【自然観察会】余名沢の多様な森を歩く!
日 時:2020年10月31日(日)9:30−12:00
観察地:余名沢周辺の森
集合場所:季の郷湯ら里駐車場(9:30、只見町大字長浜字上平50)
持ち物:飲み物、雨具、マスク *長靴が好ましい
参加費:高校生以上500円、小・中学生400円
  只見町内在住の小・中学生・高校生200円(入館料、保険料込み)
定 員:15名(事前予約制)
申込締切:10月30日(金)
※荒天時は中止あるいは時間を短縮することがあります
お申込み・お問い合わせはブナセンターまで
電話1(プッシュホン)0241−72−8355

20201005_秋のブナ林観察会_チラシ案.jpg
posted by ブナ at 15:30| Comment(0) | 自然観察会

2020年09月06日

自然観察会「只見の養蚕跡地を訪ねよう!」のご案内

只見町ブナセンターでは、現在開催中の企画展「只見の養蚕」に関連した自然観察会を開催いたします。

観察会では、只見町十島集落の養蚕跡地を訪ね、ブナセンター指導員が解説を行いながら、十島桑などを観察します。ぜひご参加ください。


【自然観察会】只見の養蚕跡地を訪ねよう!
日時:令和2年9月20日(日) 午前9時30分〜12時00分

観察地:十島集落養蚕跡地

集合場所:河井継之助記念館駐車場(福島県南会津郡只見町大字塩沢850-5、午前9時30分)

参加費:高校生以上500円、小・中学生400円
    町内在住の小・中学生・高校生200円
    (入館料、保険料込み)

持ち物:動きやすい服装、飲み物、雨具、マスク

定員:10名
※要事前申込・申し込みの締め切りは9月19日(土)まで

参加申し込み・お問い合わせは只見町ブナセンターまで
電話1(プッシュホン)0241−72−8355

20200903_只見町ブナセンター自然観察会「只見の養蚕跡地を訪ねよう!」チラシ(完成版).jpg
posted by ブナ at 11:52| Comment(0) | 自然観察会

2019年11月28日

自然観察会「晩秋の只見で地形と地質、植生を観察しよう!」

 前日のブナセンター講座「地層からひもとく只見の自然」で講師を務めていただいた元福島県立博物館専門学芸員の竹谷陽二郎氏に同行いただき、観察会を実施しました。

 はじめに、集合場所の明和振興センター駐車場で『只見町史資料集 第4集』(2001年)に付録されている只見町の地質図を広げ、只見地域の地質に関する分布的特徴を説明しました。只見町では最も古い地層として位置づけられるジュラ紀の付加体形成に由来する檜枝岐層群や、白亜紀後期に貫入した花崗岩類などの地層が町南部に広がっています。前期〜中期中新世の海底火山活動により形成された滝沢川層、大塩層、小川沢層が町のほぼ全域に分布し、浅草岳山麓にその火山噴出物、町東部を中心に布沢層、松坂峠層などが分布しています。只見町の各地層において見られる岩石を数点確認した後に、本日の観察地に出発しました。
DSC_3065.JPG
只見町の地質的特徴を説明する

DSC_3081.JPG
布沢層のシルト質泥岩を手に取り観察する参加者

 野々沢にある観察しやすい布沢層の露頭の前で、竹谷氏にその形成と特徴について解説いただきました。
DSC_3147.JPG
布沢層の解説をする竹谷氏
 
 布沢層は、この地域にまだ海が広がっていた約1630万年〜1420万年前の中期中新世に起きた地殻活動で沈降した盆地に火山灰や泥が堆積して形成されており、そこから産出した化石によりその当時は150〜200mの海底で堆積したことが分かっています。また、同じ地層から樹木の葉の化石も見つかっていることから、海に流入する河川などにより、沖合まで流された葉が堆積し化石になったと考えられます。実際に岩石の中から葉の化石をいくつか見つけることができたため、参加者も夢中になって化石を探しました。
DSC_3183.JPG
葉化石を探す参加者

DSC_3211.JPG
見つかった葉化石

 その後、ただみ観察の森「梁取のブナ林」(学びの森)で布沢層の周辺に成立する植生を観察しました。この場所は、薪炭材利用のため伐採された森林が再生した二次林であり、高木層にホオノキやハウチワカエデなどが混じりますがほぼブナの純林となっています。下層植生には、オオバクロモジ、オオカメノキ、エゾユズリハなどを見ることができました。
DSC_3292.JPG
ただみ観察の森「梁取のブナ林」

 伊南川にかかる和泉田橋の下には、小川沢層の火山礫凝灰岩の河床が広がります。このような景観となった要因はいくつか考えられますが、1つに河川の浸食作用により、他よりも硬い岩盤が残ったためと考えられます。この岩中には、緑色凝灰岩の破片や白い浮石などが含まれているのが見てとれます。また、周辺には、緑色凝灰岩の河床も見られました。
DSC_3490.JPG
伊南川にかかる和泉田橋の下には、凝灰岩の河床が広がる

 成法寺の籠岩もまた小川沢層の緑色凝灰岩でできています。海底火山の噴出により形成された緑色凝灰岩がその後、上下からの冷却を受けて縦方向の節理が生じ、その節理に沿って侵食を受けたため、このような形になったと考えられます。籠岩の下に建立されている成法寺観音堂は国重要文化財に指定され、堂内に安置されている聖観音菩薩坐像は福島県重要文化財に登録されています。
DSC_3648.JPG
成法寺の裏にある籠岩

 今回の観察会では、只見町の自然環境の根幹を成す地質と地形の観察からはじまり、その上に生育する植生と生態、さらに、そうした環境の中で成立した文化、歴史等にもふれることができました。
DSC_3461.JPG
posted by ブナ at 10:10| Comment(0) | 自然観察会

2019年11月17日

『ただみ観察の森』観察会 蒲生集落あがりこブナの森−ブナを利用してきた人の暮らしを知る−

 2019年11月10日(日)に『ただみ観察の森』観察会「蒲生集落あがりこブナの森 ―ブナを利用してきた人の暮らしを知る―」を実施しました。
 『ただみ観察の森』は、只見ユネスコエコパーク域内の自然環境やそこに生息・生育する野生動植物の現状を理解し、身近に触れてもらうことを目的とした場所で、町内の7ヵ所に設置されています。今回は、蒲生川と真奈川の合流付近にあるブナ二次林にて、参加者13名とともにあがりこ型樹形のブナやかじご焼き(炭焼き)の痕跡を観察しました。

 真奈川と蒲生川出合の平坦な地形にある「蒲生集落あがりこブナの森」は、かつて旧真奈川集落の人々が生活のために利用していた森です。あがりことは、このブログ内でも何度か紹介してきましたが、木の幹の地上2〜3m付近に瘤ができて、その部分から複数の幹が生じている状態の樹木を指します。あがりこは一般にブナに対して用いられる言葉ですが、只見町ではコナラやミズナラのあがりこ型樹形の木も見られ、これらを「もぎっき」などと呼んでいたそうです。
 
 あがりこ型樹形の木が生じる背景には、人による利用があります。化石燃料が広く普及する以前は、集落近くに生育するブナなどを薪材として生活に利用していました。雪が固く締まった初春に雪上で伐採が行われるため、地上から2〜3mという高い位置から萌芽幹が出るのです。

 さて、観察会当日は小雨混じりの天気でしたが、晩秋の紅葉をゆっくり見ることができました。まず、蒲生集落あがりこブナの森の駐車場で、只見の自然環境を特徴づける雪食地形や尾根に立ち並ぶキタゴヨウなどを観察しながら、入り口の木橋を渡って森に入ります。

DSC_2173.JPG
▲木橋の下を流れる沢の落ち口には、ニッコウイワナが生息する。時折、体長40cmほどの大型個体が岩陰から姿を現す。


DSC_2179.JPG
▲ブナ、ヤマモミジ、ハウチワカエデ、オオバクロモジなどは紅葉の終盤。


DSC_2192.JPG
▲葉が青々としているのは、ユキツバキ、ハイイヌツゲなどの常緑広葉樹の仲間である。


 この森の中では、地際から多数の枝が四方に伸びているブナが見られます。これは晩秋に行われるかじご焼き(炭焼き)のため、幹が地際で繰り返し伐採されたことによって形成されました。細い幹がたくさん生えていますが、よく見ると元株は意外と大きいことに気付きます。

20191105_叢生型ブナ.jpg
▲細い幹が四方に張り出したブナ。叢生型と呼ばれる(2019年11月5日撮影)。

20191105_かじご焼き跡.jpg
▲かじご焼きの跡。堆積した落ち葉で半分埋もれている(2019年11月5日撮影)。


 叢生型のブナとかじご焼きの痕跡を観察した後、さらに森の奥へと進むと、ブナのあがりこを見ることができます。一般的なあがりこ(有名なのは、鳥海山麓で見られるあがりこ大王)は、伐採された位置が固定され、そこから複数の幹が生じるのが特徴です。しかし、この森では下の写真のように、伐採された位置を示す瘤が同じ幹に2〜3ヵ所あることが分かります。これは、旧真奈川集落の人々が伐採位置を幹の上部へと移動させていたことが原因と考えられています。


DSC_2195.JPG
▲立派なブナのあがりこを前にして、歓声が上がる。


 さらに、上で紹介した叢生型とあがりこが組み合わさった「複合型」と呼ばれるブナも見られます。かじご焼きに利用するため、比較的短い周期の伐採により形成された叢生型ブナは、徐々に萌芽力が低下していきます。そこで、株を維持するために立木と呼ばれる幹を一本伐採せずに残します。その幹が適当な大きさに成長すると、今度は薪材利用のため地上から2〜3mの雪上で伐採され、あがりこが形成されます。このような二つの伐採利用を受けたブナは、地際に多数の萌芽幹が張り出した、あがりこ型樹形になります。


DSC_2234.JPG
▲あがりこブナの前で記念撮影


 参加者の皆様、ご参加いただきありがとうございました。つい先日、浅草岳の初冠雪が確認され、只見もいよいよ冬季シーズンへ突入します。ブナセンターでは今後も講座や観察会を予定しておりますので、ご家族・お友達をお誘い合わせのうえ、ぜひご参加ください。
posted by ブナ at 10:29| Comment(0) | 自然観察会

2019年10月09日

野鳥観察会の報告

去る9月28日に野鳥観察会「只見町の秋の鳥〜渡ってくる鳥・去る鳥」を開催しましたので、遅くなりましたがご報告します。

この観察会は、企画展アーカイブ「只見の野鳥とその生態」に関連して開催したものです。「ただみ・ブナと川のミュージアム」に集合し、隣接する水の郷只見川公園、そこから只見川沿いに只見ダムまで移動しながら野鳥観察を行いました。

隣接する水の郷只見川公園には高木になったシロヤナギが生育しています。開会の挨拶をしていると早速その周辺から騒がしい鳥の声が聞こえてきました。

IMGP6059_RR.jpg

声の主はヒヨドリです。数十羽のヒヨドリが集まっていました。ヒヨドリは日本では普通に見られる鳥ですが、日本とその周辺にしか生息しない世界的には珍しい鳥です。周年を通して見ることができる地域がほとんどの鳥ですが、渡りをする個体と留鳥型の個体の両方がいることが知られています。この場所に集まっていた集団はおそらく渡り途中の集団と思われます。

葉に隠れてなかなか探し出せませんが、参加者は双眼鏡や望遠鏡でなんとか姿を確認することができました。公園内の丘に上がると、数羽の群れが時折飛び立ち移動する様を確認できました。

IMGP6061_RR.jpg

公園内の水辺にできたヨシの中には、夏に繁殖していたオオヨシキリの巣を見ることができました。

DSC_0941_RR.jpg

DSC_0945_RR.jpg

川沿いを移動しながら、水辺の鳥を探しました。ハクセキレイ、セグロセキレイ、キセキレイの3種揃って生息していました。
また、山の斜面にはナラ枯れの被害木を見ることができ、その原因や現状などについてもお話ししました。

DSC_0947_RR.jpg

道々、ゴマナやノコンギク、オトコエシといった秋の花も観察しました。

DSC_0949_RR.jpg

ダム湖には冬鳥のキンクロハジロがやってきていました。他にカワウやアオサギ、カルガモなどおり、トビが湖面からさらうように魚を獲るシーンも見ることができました。

IMGP6082_RR.jpg

参加者は12名。ゆっくり歩きながら様々な只見町の秋を観察することができました。
posted by ブナ at 14:15| Comment(0) | 自然観察会