2021年09月10日

夏休み子ども教室主催イベントを支援!

 8月6日と20日に夏休み子ども教室主催、只見町ブナセンター指導で「ビオトープ観察会」、「ストーリーボード制作会」が開催されました。

 8月6日(金)は、「ビオトープ観察会」が黒谷地内のビオトープにて開催され、町内の子どもたち16名が参加しました。

 天気が良く暑い中でしたが、子どもたちはビオトープや小川で思い思いに生きものを探し、最後にブナセンター指導員の解説を聞きながら多様な生きものたちを観察しました。

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▲ブナセンター指導員の解説を聞く子どもたち

 観察された生きものは、キイトトンボやオオルリボシヤンマの成虫、オニヤンマのヤゴ(幼虫)、コシマゲンゴロウやコガムシなどの水生昆虫、アカハライモリやアズマヒキガエルといった両生類まで約20種にのぼりました。子どもたちは様々な生きものが生息できる環境の大切さを学ぶと共に、次々と見つかる生きものに大興奮の様子でした。

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▲オオルリボシヤンマ

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▲生きものを観察する子どもたち


 8月20日(金)は「ストーリーボード制作会」が只見町立朝日小学校にて開催され、町内の子どもたち24名が参加しました。

 初めに子どもたちはブナセンターの紙谷館長からブナの森についての話を聞き、ブナの森の仕組みや森に暮らす動植物について学びました。その後、NPO法人お山の森の木の学校の明石浩見さんが制作したブナ材のボードと、様々な生きものを模した木製パーツや木の実などを使用して、一人ひとり思い描くブナの森の物語を自由に表現しました。

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▲ブナの森の話を聞く子どもたち

 木製パーツや木の実を貼り合わせるだけでなく、クレヨンやフェルトペンなどを使ってボードに色を塗り、空や川を表現したり季節や時間の変化も表現したりと、子どもたちなりにブナの森の仕組みとそこに暮らす動植物について学ぶことができました。

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▲ストーリーボード制作中の子どもたち

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▲子どもたちみんなで記念撮影

 子どもたちのアイデアがたくさん詰まった「ブナの森のストーリーボード」は、現在「ただみ・ブナと川のミュージアム」1Fセミナー室にて9月30日(木)まで展示中です。子どもたちの個性豊かな作品をご覧にぜひお越しください。
posted by ブナ at 17:01| Comment(0) | イベント

2021年08月05日

自然観察会「夏のブナ林で昆虫観察会」開催のお知らせ

 只見町にはブナを主とした落葉広葉樹林が豊富に存在し、そこにはブナを利用する昆虫やブナ林を棲みかとする昆虫類が多く生息しています。本観察会では、梁取地区のブナ林を散策しながら、そこで見られる昆虫を観察するとともに、それらの生態について学びます。

開催日時:2021年8月28日(土)13時00分〜15時30分
集合場所:明和振興センター 駐車場(13時00分)
     (只見町大字小林字上照岡1300)
観察場所:梁取のブナ林(学びの森)
持 ち 物:飲み物、行動食、雨具、長靴、マスク
参 加 費:高校生以上400円、小中学生300円(入館料、保険料込み)
     町内在住の小・中学生・高校生は100円(保険料込み)
定  員:15名(事前予約制) 
予約締切:2021年8月27日(金)
お申し込み・お問い合わせは:只見町ブナセンターまで 電話1(プッシュホン)0241-72-8355
※荒天時は中止あるいは時間を短縮することがあります

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posted by ブナ at 13:42| Comment(3) | イベント

2021年07月19日

自然観察会「初夏の只見沢で渓畔林と雪食地形をみる!」開催報告

 6/26、只見沢の浅草岳登山道沿いにて観察会を行いました。只見沢は、雪食地形、只見地域の代表的な森林植生であるブナ林、さらにはトチノキ・サワグルミの渓畔林といった只見地域を象徴する自然環境を観察できるコースとなっています。参加者は14名で、ブナセンター指導員が解説を行いました。

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▲只見沢右岸の雪食地形

 只見沢浅草岳登山口の駐車場からは見事な雪食地形を見ることができます。こうした地形の形成には只見地域の主な地質で比較的脆い緑色凝灰岩(グリーンタフ)と豪雪による雪崩の浸食が大きく関わっています。また、只見地域の森林植生にも大きな影響を及ぼしています。すなわち、急峻で複雑な地形により、尾根部にキタゴヨウなどの針葉樹林、雪崩斜面にミヤマナラなどの低木林、斜面下部などの緩斜面にブナ林、谷部にトチノキ・サワグルミの渓畔林で、立地環境により植生のタイプが異なります。ブナ林についていえば、山地一面に広がっているわけではなく、一部地域を除けば、比較的小さな面積の林が断片的に分布しているのが特徴です。

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▲アズマヒキガエルの幼生

 只見沢に並行する登山道に入り、入り口からしばらくは地面がぬかるんでおり、木道の上を進みます。その途中、水たまりでアズマヒキガエルの幼生が見られました。アズマヒキガエルは平地から山地まで、様々な環境に生息するカエルです。繁殖期には多数のオスが少数のメスを奪い合うカエル合戦をすることで有名です。


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 さらに進むと、冷温帯の渓畔林を代表するトチノキとサワグルミが優占する林を見ることができます。トチノキの葉が天狗の羽団扇のような掌状複葉なのに対して、サワグルミの葉は小葉が羽状に並ぶ奇数羽状複葉です。サワグルミの一斉林も見ることができ、過去に発生した土石流の跡地に更新してきたと考えられました。


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 さらに登山道を進み、只見沢から離れた緩斜面に出ると、比較的成熟したブナ林に出会います。林床はササではなく、ユキツバキが覆っています。只見町のブナ林は比較的低標高であり、林床はユキツバキ型のブナ林を見ることができます。林内には倒木があり、その表面にはコケやキノコが生え、それらを食べるヤスデやヤマナメクジが集まっていました。さらに、キノコ等に集まるハエ等の小昆虫を捕食するサビハネカクシの姿も見られました。成熟した森林で見ることができる倒木は様々な生物の餌資源や隠れ場所になるだけでなく、それらの生物を捕食する生物も集まり、生物多様性に貢献しています。


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 幽の倉沢の渡渉の仮橋の折り返し地点に聳える、見上げるほど高い雪食地形の断崖絶壁。雪崩の影響のため高木は見られず、所々岩が露出しています。谷底にはまだ雪渓が残っていました。残念ながら当日は季節から外れていましたが、6月上旬であればこの絶壁の草地では自生するヒメサユリが花を咲かせる姿を見ることができます。雪崩で山肌が削られ、開放的な草地が維持されるこのような崖は、ヒメサユリにとって極めて好適な環境です。ヒメサユリは積雪深の深い地域に分布する希少植物ですが、このような豪雪によって作られる環境に依存している事がその要因の一つと考えられます。

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▲マガタマハンミョウ
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▲大きな複眼と発達した大顎を持つ、愛くるしい肉食系の顔

 観察会中は様々な生き物に出会うことができましたが、特に数が多かったのはマガタマハンミョウでした。ブナ帯を代表する昆虫の一つで、北海道南部、本州中部以北、佐渡島に分布します。後翅が退化しており、飛翔しないのが、ハンミョウの仲間の中では特異な点です。大きな複眼と発達した大顎をもつ捕食者で、素早く地表を駆け回り、自身より小さい動物を捕食します。


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▲ギンリョウソウ
 他にもヒメフナムシやギンリョウソウ、カマドウマの仲間等を見ることができました。


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 直前の予報では天候が危ぶまれましたが、当日は日差しに恵まれ、林内も暖かく、様々な生き物が顔を見せてくれました。コロナ対策ということで参加者の皆様にはマスクの着用をお願いしていたこともあり、ゆっくりと歩き、解説を多めで案内をさせていただきました。参加者の方々からは「今回は只見の自然が凝縮されたフィールドで、大変興味深く楽しめました。サワグルミ、トチ、ブナ、昆虫もおもしろいです」などの声が寄せられました。

 今後も只見町ブナセンターでは、只見の多様なフィールドを活かした観察会を予定しています。今回天候などで参加を見合わせられた皆様も次の機会に是非ご参加ください。指導員一同、お待ちしております。
posted by ブナ at 19:20| Comment(6) | イベント

2021年07月02日

あがりこ型樹形のコナラ巨木をナラ枯れから守る!(その後)

 昨年9月、ナラ枯れ被害をうけている只見町黒沢のあがりこ型樹形のコナラ巨木に殺菌剤を注入し、この6月19日に殺菌剤注入木の生存確認調査を実施しました。

 「ナラ枯れとは?」、「只見町でのナラ枯れ被害の状況」、「あがりこ型樹形のコナラ巨木の特徴」、「ナラ枯れ防除作業」については過去のブログ(下記URL)に記してありますので、そちらをご覧ください。
http://tadami-buna.sblo.jp/article/186064230.html

 只見町ブナセンターでは、2012年より殺菌剤の樹幹注入により黒沢区あがりこ型樹形のコナラ巨木のナラ枯れ防除を行っていますが、それでも近年は枯死するコナラが散見されるようになりました。当初よりご指導いただいている齊藤正一先生(現・山形大学農学部客員教授、只見ユネスコエコパーク支援委員会委員)に相談したところ、ナラ枯れの原因となるナラ菌がこれまで使用してきた殺菌剤に対する耐性を持ち始めている可能性があるとのことでした。そこで、2020年9月、齊藤先生のご協力により新しい殺菌剤の効果試験を兼ねた殺菌剤注入作業を実施しました。従来使用してきた殺菌剤と新しい殺菌剤とで注入量を変えながら50本以上のコナラなどの樹木に薬剤注入しました。また、このときはこれまで殺菌剤注入時期として実施しきた春注入ではなく、春季の開葉時期と同時に殺菌剤の有効成分が樹幹内に行き渡ることが期待される秋注入としました。

 前置きが長くなりましたが、今回6月の生存確認調査(新薬の薬害調査)では注入木のほぼすべての生存を確認し、新薬の薬害もなかったようです。しかし、ナラ菌を媒介するカシノナガキクイムシの活動が活発になり、ナラ枯れ被害が本格化するのはこれからの季節です。今秋にも同様に生存確認調査(新薬の効果調査)を実施します。かつて只見町の住民が持続可能な形で森林資源を使用してきたことを伝える貴重な歴史遺産「あがりこ型樹形のコナラ巨木」を保全できればと期待しています。

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posted by ブナ at 09:42| Comment(3) | イベント

2021年06月10日

自然観察会「初夏の只見沢で渓畔林と雪食地形をみる」参加者募集中!

6月26日(土)に自然観察会を開催します。只見沢で渓畔林とそこに生息する生き物、さらに、只見町の自然が創り出すアートとともいえる雪食地形を観察します!皆様、ぜひご参加ください。

【自然観察会「初夏の只見沢で渓畔林と雪食地形をみる」】
日時:6月26日(土)9:00〜12:00
観察地:只見沢周辺(浅草岳登山道沿い)
集合場所:田子倉無料休憩所(国道252号線沿い)
持ち物:マスク、飲み物、行動食、雨具、長靴または登山靴
参加費:高校生以上500円
    小・中学生400円
    町内在住の小・中学性、高校生200円
    (保険料込み)
定員:15名(要事前申込)

申込締切日は6月24日(木)ですので、参加ご希望の方はお早めに!!
お申し込みは只見町ブナセンター(TEL:0241-72-8355)までお願いいたします。

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posted by ブナ at 09:57| Comment(1) | イベント