2019年08月05日

猪又かじ子写真教室を開催しました!

8月4日(日)、猪又かじ子写真教室「十島・塩沢集落で夏の只見を撮る!」を開催しました。只見町は連日の猛暑。この日も朝から快晴に恵まれ、30℃を超す暑さとなりました。

撮影場所は、町の只見川最下流部に位置し、川を挟んで向かい合う十島集落と塩沢集落です。国道252号沿いに位置する河井継之助記念館の駐車場をお借りして集合しました。猪又かじ子さんにご挨拶をいただき出発!

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自動車で十島橋を渡り、右岸側から蒲生岳や塩沢集落を撮影しました。ゆるくカーブを描く十島橋はよいモチーフです。

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橋の上から上流を望めば会津のマッターホルンと称される蒲生岳が見え、ゆるやかな流れの川面にシンメトリーの影を落としています。

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河岸に植えられたアジサイは、写真に季節感を添える重要な存在です。少し屈んで、手前にアジサイを入れ、遠くに塩沢集落を入れて撮ると写真に奥行きがでます。

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続いて、集落の方が推薦する「十島ビュースポット」へ移動。車を止めた田んぼからは山とスギ林の間に遠く集落が見え、高い所にいることがわかる写真を撮ることができるそうです。

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小高くなっており見晴らしの良い神社の境内から撮影。境内の中にある小さな祠を上手に写すために、猪又かじ子さんの指導を受け、ちょっと後ろに下がったり、しゃがんでみたりと工夫する参加者。

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合間には周囲の山並みを眺め、豪雪地帯只見町の特徴的な景観である雪食地形とモザイク植生を観察しました。また、十島集落の歴史やすぐ下流の滝ダム建設時のお話などをしました。

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午前中の撮影を終え、塩沢集落内にある「そば処 しおざわ庵」に移動し、昼食をとり、午後はこの日撮影した各参加者の写真を猪又かじ子さんに講評していただきました。

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真夏の本当に暑い一日でしたが、15名の参加者は体調を崩すこともなく、無事に写真教室を終えることができました。猪又かじ子さん、参加者の皆様、本当にありがとうございました!
posted by ブナ at 13:09| Comment(0) | イベント

2019年07月15日

8月4日(日)猪又かじ子写真教室「十島・塩沢集落で夏の只見を撮る!」のご案内


只見町ブナセンターでは、千葉県柏市在住で只見町のアトリエをベースに四季の自然を長年撮り続けている猪又かじ子氏をお招きし、写真撮影のコツや構図の工夫などのアドバイスをいただきながら撮影を行う写真教室を8月4日(日)に十島・塩沢集落で開催いたします。

猪又氏の手ほどきを受けながら、ファインダーを通して只見の美しい自然を観察し、写真に残していただければ幸いです。もちろん初心者も歓迎です。

撮影後は、塩沢集落「そば処 しおさわ庵」で昼食となります。午後には店内をお借りして撮影した写真を猪又氏に講評していただきます。

詳しい内容につきましては、下記のURLより只見町ブナセンターのホームページをご覧ください。
http://www.tadami-buna.jp/event.html#InomataKajiko

カメラの撮影方法を学びながら、只見町の自然に触れてみませんか?
みなさまお誘い合わせの上、ぜひご参加ください。
なお、参加するためには、事前申し込みが必要ですのでブナセンター(0241-72-8355)までご連絡ください。


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posted by ブナ at 15:12| Comment(0) | イベント

7月20日(土)『ただみ観察の森』観察会のご案内


只見町ブナセンターでは、令和元年度『ただみ観察の森』観察会の第1弾として、7月20日(土)に「只見の自然を知ろう!楢戸のブナ二次林」を開催します。『ただみ観察の森』は、只見ユネスコエコパーク地域内の自然環境や野生動植物の現状を理解し、身近に触れてもらうことを目的とした場所です。楢戸を舞台に只見の自然について学ぶ良い機会となりますので、みなさまぜひお誘い合わせの上、ご参加ください。

詳細につきましては、下記のURLより只見町ブナセンターのホームページをご覧ください。
http://www.tadami-buna.jp/event.html#NaradoKansatsu

なお、参加するためには、事前申し込みが必要ですのでブナセンター(0241-72-8355)までご連絡ください。

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posted by ブナ at 13:32| Comment(0) | イベント

2019年07月08日

自然観察会「深沢集落 余名沢のブナ林−ブナ二次林のこれからを考える」

去る6月30日(日)に、季の郷湯ら里から近い余名沢のブナ林で自然観察会を実施しましたのでご報告します。

 当日は朝から大雨でしたが、傘を差しながら目的のブナ林へを目指しました。観察路沿いのミズナラ林、スギ林は、樹高が高く、極めて良好に成長していることがわかります。

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▲散策路の左手にはナラ二次林、右手にはスギ林が見える

 余名沢のブナ林は薪炭利用やスギの植林が混ざるなど、人との関わりで成立した二次林です。地表に残るかじご焼きの跡からもその歴史を伺い知ることができます。かじご焼きは、只見町で行われていた炭焼き方法で、炭焼き窯を作らず、地面に穴を掘り、そこに直接灌木を入れて作る自家製用の炭を焼く方法です。晩秋にあがるかじご焼きの煙は只見の秋の風物詩で、その痕跡は今でも町内のあちこちに見られます。

 ブナ林をよく観察すると、同じ二次林でも、混みあった部分では個々のブナの木の枝葉の広がりが少なく、一方、隣接木との間が広々とした部分では枝葉を大きく広げ、明らかに良く成長している様子が比較できました。

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ブナ林を観察する参加者

 足元には、ブナの実生や若木が見られ、最近のブナの豊作年は、2018年、2015年、2011年であり、複数の樹齢が混在していました。暗い二次林内のブナの若木は、最大80cmほどの高さしかありませんが、林冠の切れ目では私たちの背丈を優に越えおり、その差は明らかでした。

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林冠の閉じたブナ二次林

 ブナ林と隣接するスギの林内にはブナ、トチノキ、ホオノキなどの広葉樹の稚樹が侵入していましたが、トチノキの親木は周囲には見られなかったため、動物が運んできたことが考えられます。

 紙谷館長からは新潟県魚沼市の旧薪炭林で実施しているブナ林業を例に、ブナ材の活用や今後の見通しについても紹介がありました。

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二次林のブナの利活用について話す紙谷館長(太いブナの右に立つ黄色い雨具を着た方が紙谷館長です)

 大雨にもかかわらずキャンセルせずに参加された町内外の13名の皆さんは、雨のブナ林を堪能された様子でした。ご参加くださいましてありがとうございました。

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2019年07月05日

「河野昭一先生企画展」開催記念講演会 只見のブナ原生林は世界の宝

ただみ・ブナと川のミュージアムにおいて開催中の特別展「植物学者・河野昭一の世界−その生涯と只見」を記念し、講演会を開催しました。ブナセンターの初代館長であった河野昭一先生は、2016年10月にその生涯を閉じられました。講演会では、只見町での河野先生の活動を振り返り、この地域への貢献を慰労し顕彰する会として企画したものです。菅家町長の挨拶のあと、講演会と座談会を行いました。

開会の挨拶をする菅家町長
▲開会の挨拶をする菅家町長

【講演会】植物学者・河野昭一先生がブナ林に残した足跡
講師:北村系子 氏(森林総合研究所北海道支所主任研究員)

講師の北村系子氏
▲講師の北村系子氏

 河野先生が指揮した只見町の「ブナ林総合学術調査」(2002〜2004年)に参加された北村系子氏に河野先生のブナに関する研究活動についてお話しいただきました。北村氏は30年ほど前から河野先生にブナ林の研究指導を受け、日本のブナをはじめ、北米のアメリカブナ、韓国のタケシマブナなどの調査を一緒にされました。河野先生は北海道大学での学生時代に舘脇操教授のもとでブナ林の調査方法を学ばれました。それは、森の中にベルト状に調査区を設置し、その中の全ての植物を調べるというベルトトランセクトという調査法でした。河野先生はこのやり方を踏襲し、アメリカブナの調査では10m×100mの調査区内に出現する芽生え、若木、大木など全てのブナについて大きさや位置を丹念に記録しました。

 また、河野先生は、生物多様性という視点から、ブナ林内の遺伝子の多様性も調査されました。芽生え集団では保有する遺伝子は多く、成熟個体集団では少なくなることを明らかにしました。ほかにも変わった樹形のブナやブナ林に興味を持たれ、その遺伝的背景に関心を持っておられたということです。

 只見町のブナについては、このような世界的にみて非常に雪の多い地域に生育する植物は他にはないということで河野先生は貴重だと考えられていました。河野先生は只見町においてもベルトトランセクトによるブナ林調査を実施しています。広面積のブナ林や渓畔林、二次林といった様々なブナ林を調査し、小面積の林でも遺伝子の多様性が高いこと、あるいは林分に特有の遺伝子があることなど、只見町のブナの遺伝子の多様性について科学的に明らかにされました。参加者は、河野先生の植物学者としての姿勢を改めて知ることができました。

北村氏の公園を熱心に聴講する参加者の様子
▲北村氏の講演を熱心に聴講する参加者の様子

【座談会】河野先生の思い出
司会:紙谷智彦(只見町ブナセンター館長)、鈴木和次郎 氏(元只見町ブナセンター館長)、中岡 茂 氏(只見ユネスコエコパーク推進専門監)、新 国 勇 氏(只見の自然に学ぶ会代表)、北村系子氏

 第2部では、河野先生に縁のある方々をお招きし、河野先生との思い出を語っていただく座談会を行いました。中岡 茂氏はもと林野庁職員で、河野先生からは国有林事業に関してしばしば厳しい言葉を受けたこともありました。それでも林野庁の現役時代に緑の回廊計画を創設するなど自然保護運動には一定の理解をしていたと話されました。鈴木和次郎氏は、第2回世界ブナサミットでユビソヤナギの講演をしたのが、只見町での河野先生との関わりの最初でした。河野先生がブナセンターを退いてからは、館長として尽力されました。新国 勇氏は、河野先生の只見町での活動に常に関わってこられました。今回の座談会のために大量の貴重な資料を提供されました。北村系子氏は河野先生のブナ林調査に同行され、第1回世界ブナサミットでは基調講演をされました。司会の紙谷ブナセンター館長は、30年ほど前に河野先生からの依頼で立山のブナ林衰退の共同研究で同行したのが出会いでした。 

河野先生との思い出を語る関係者

河野先生との思い出を語る関係者
▲河野先生との思い出を語る関係者

 座談会では、河野先生の動画や新聞記事、写真を見ながら、只見町での活動を経年的に振り返りました。2002年に日本野鳥の会南会津支部(現・南会津連合)は、当時のブナ原生林保護運動の一貫として河野先生へお声掛けをし、只見町での最初の講演会の開催に至りました。新国さんからはこれが縁で河野先生と只見町との関わりが始まったことが語られました。河野先生はこの講演会で「南会津のブナは地球規模の財産」と言われ、様々な機会を通して奥会津のブナ林の価値を世界に向けて発信して下さいました。その後の活動も時系列に沿って座談会の参加者が解説されました。2007年の只見町ブナセンターの発足が今日の基礎となりました。河野先生が最後に只見町を訪れたのは南方熊楠賞を受賞された翌年の2012年でした。木ノ根沢のブナ林で観察会が開催され、只見のブナ林の中での河野先生と参加者の交流の様子や記念撮影した写真が座談会会場の画面に大きく映し出され当時を偲びました。

 閉会にあたって齋藤修一センター長より、ご参加いただいた方々への感謝とこの日の学びを只見やそれぞれの故郷に活かしていただきたいとの結びの言葉がありました。会場には約60名の方々にお越しいただき、今日の只見ユネスコエコパークへと繋がった河野先生の功績に感謝し、只見町での活動を振り返りました。

閉会の挨拶をする齋藤センター長
▲閉会の挨拶をする齋藤センター長

posted by ブナ at 10:30| Comment(0) | イベント