万年雪は、冬季に降り積もった雪が谷部に堆積し、夏になっても雪渓として残り、そのまま越年するものを言います。あまり話題にされませんが、この只見町にも新潟県との県境にある鬼が面山の東壁斜面の下部、標高にしておよそ1000mの谷間に万年雪があります。
ところが、この万年雪がこの秋に消失してしまいました。2023−2024年の冬は積雪が少なく、夏も全国の例に漏れず高温が続き、秋も気温が高かったのが消失の背景にあるかもしれません。
2024年10月21日
2024年10月18日
浅草岳の紅葉が深まっています
福島と新潟の県境をまたがる浅草岳(標高1585m)は、新生代第四紀の陸上成層火山です。現在は、雪崩などの侵食によりその火口部は見ることができませんが、浅草岳に連なる鬼ケ面山は外輪山の一部で、鬼ケ面山の東側の絶壁は噴火口の外壁と見られています。
浅草岳の森林限界を越えた山頂付近は、ブナやミヤマナラ、ミネカエデ、ナナカマドなどからなる矮性低木林とチシマザサ群落、そして、ヌマガヤの雪田草原が広がります。
朝晩が冷え込んできた最近は、山頂部から徐々に紅葉が深まりつつあります。今週、来週が見頃となりそうです。
浅草岳の森林限界を越えた山頂付近は、ブナやミヤマナラ、ミネカエデ、ナナカマドなどからなる矮性低木林とチシマザサ群落、そして、ヌマガヤの雪田草原が広がります。
朝晩が冷え込んできた最近は、山頂部から徐々に紅葉が深まりつつあります。今週、来週が見頃となりそうです。
posted by ブナ at 00:00| できごと
2024年02月14日
早くもユビソヤナギが開花し始めました
昨日(2/13)、福島県の職員の方と只見町熊倉の伊南川沿いのヤナギ林でユビソヤナギの分布調査を行いました。ユビソヤナギは落葉高木で日本固有種ですが、環境省のレッドリストでは絶滅危惧II類、福島県のレッドリストでも絶滅危惧II類に分類されている希少種です。
そんなユビソヤナギにとって、只見町を含む只見川、伊南川は全国最大規模の自生地となっており、その存在は只見町の河川環境の自然度の高さを示してくれています。
ユビソヤナギは河川沿いに生育するため、しばしば堤防などの河川施設の管理においてユビソヤナギに配慮する必要が求められることがあります。ユビソヤナギという希少種を保護・保全することも重要、河川施設を適切に管理する中で流域の住民の方の生命・財産を守ることも重要、一見相反することのように思われますが、人と自然とが共生するユネスコエコパークである只見町ではこれらを両立していくための努力が求められています(いや、ユネスコエコパークでなくとも持続可能な発展を実現するにはどこででも実践されるべきと思います)。今回の調査もこのためのものでした。
さて、目当てのユビソヤナギですが、例年では3月中旬ごろから他の樹木に先駆けて開花するのですが、今年はなんともう咲き始めていました。例年より1ヶ月近く早い開花です。やはり暖冬の影響でしょうか。昨日の最高気温は7度、本日も最高気温が13度で季節外れの暖かさです。ユビソヤナギは、雄株、雌株と分かれていて、さらに虫媒花なので、受粉には虫たちに花粉を運んでもらう必要があります。花は咲いても、虫たちが動き出さないと、受粉・結実に至らないので、花が無駄になる可能性もあります。
これまで今回の調査のような比較的広くない範囲での保全に向けた現場は多くありましたが、最近は温暖化のような地球規模の影響とその対策の必要性を感じざるをえない場面が多くなってきているような気がします。
そんなユビソヤナギにとって、只見町を含む只見川、伊南川は全国最大規模の自生地となっており、その存在は只見町の河川環境の自然度の高さを示してくれています。
ユビソヤナギは河川沿いに生育するため、しばしば堤防などの河川施設の管理においてユビソヤナギに配慮する必要が求められることがあります。ユビソヤナギという希少種を保護・保全することも重要、河川施設を適切に管理する中で流域の住民の方の生命・財産を守ることも重要、一見相反することのように思われますが、人と自然とが共生するユネスコエコパークである只見町ではこれらを両立していくための努力が求められています(いや、ユネスコエコパークでなくとも持続可能な発展を実現するにはどこででも実践されるべきと思います)。今回の調査もこのためのものでした。
さて、目当てのユビソヤナギですが、例年では3月中旬ごろから他の樹木に先駆けて開花するのですが、今年はなんともう咲き始めていました。例年より1ヶ月近く早い開花です。やはり暖冬の影響でしょうか。昨日の最高気温は7度、本日も最高気温が13度で季節外れの暖かさです。ユビソヤナギは、雄株、雌株と分かれていて、さらに虫媒花なので、受粉には虫たちに花粉を運んでもらう必要があります。花は咲いても、虫たちが動き出さないと、受粉・結実に至らないので、花が無駄になる可能性もあります。
これまで今回の調査のような比較的広くない範囲での保全に向けた現場は多くありましたが、最近は温暖化のような地球規模の影響とその対策の必要性を感じざるをえない場面が多くなってきているような気がします。
posted by ブナ at 00:00| できごと
2023年11月13日
県境は雪 国道252号六十里越は冬季通行規制
本日は平地でもみぞれ混じりの雨が降りました。標高の高い場所では降雪があり、本日15:30より、新潟県魚沼市に続く国道252号六十里越の田子倉無料休憩所より新潟県境は冬季通行規制となりました。
福島県山口土木事務所ホームページ↓
https://www.pref.fukushima.lg.jp/sec/41361a/road.html
国道252号沿いに春から設置していた「只見町の野生動植物を保護する条例」を周知する横断幕を急いで撤去してきました。
https://www.town.tadami.lg.jp/informa.../2020/06/002217.html
平地ではまだ降雪はありませんが、いよいよ冬の到来のようです。
福島県山口土木事務所ホームページ↓
https://www.pref.fukushima.lg.jp/sec/41361a/road.html
国道252号沿いに春から設置していた「只見町の野生動植物を保護する条例」を周知する横断幕を急いで撤去してきました。
https://www.town.tadami.lg.jp/informa.../2020/06/002217.html
平地ではまだ降雪はありませんが、いよいよ冬の到来のようです。
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