観察会のタイトルは「雪どけ」でしたが今年の只見の冬は雪が多く、たくさん積もった雪の上を進んでいきました。
カケスの鳴き声を聞きながら斜面の急なスギ林を進み、ブナ二次林へ向かいます。
途中で、冬芽をつけたブナを見かけたり、枝が雪の下に埋まってしまったスギを見かけ、持ち上がるか試したりしました。
▲雪の重さに垂れ下がった枝。雪の沈降力によって、人の力では持ち上がらないほど重くなる。
スギ林を抜けると、かつて薪炭林として利用されていたブナ二次林が広がっていました。
二次林のなかでもよく成長した太いブナは、参加していた子どもたち3人が手をつないで作った輪と同じくらいの太さでした。
▲観察会の途中、すっかり雪の下になった標柱と記念撮影をする参加者たち。
▲今回の観察会では福島県森林環境交付金を活用して製作した観察の森内案内標柱の解説と整備体験を行いました。標柱が180p(地中部含む)なので、その雪の量に驚きました。
ブナ二次林をさらに進んでいくと、奥にブナの巨木がありました。今回はその巨木の周りで小休憩を挟みました。温かいコーヒーを飲みながら参加者同士で自己紹介をして交流を深めました。
休憩後の帰り道は、来た道とは別のルートでスギ林方面に向かっていきます。
帰りのルートでは、トチノキやホオノキ、ヤマブドウ、ゴヨウマツ、アカマツ、ウダイカンバなどの樹木のほかに、カミキリムシの穿孔痕やキツツキの仲間が付けた穴など、動物たちの生活の痕跡が確認できました。
▲トチノキ(上)とホオノキ(下)。トチノキの樹皮はザラザラとしている。葉の付き方で見分けることが多い。
▲ヤマブドウ。つる性の落葉低木樹で、つるを伸ばしてほかの樹に絡みつく。
▲ゴヨウマツとアカマツ
▲ウダイカンバ
▲カミキリムシの仲間による穿孔痕
▲キツツキの仲間のつけた穴
今回は途中で雪が降り、あまり好天ではありませんでしたが、気温は高く、雪の上も締まって歩きやすい観察会でした。
ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。次回の観察会にもぜひご参加ください。