11/10(日)、只見こども藝術計画「ブナの森の大きな地図と小さな地図」を開催しました。講師には昨年に引き続きアーティストの岩田とも子さんをお迎えし、町内の17名の方(只見高校生1名、小学生8名、保育所児童2名、親御さん6名)にご参加いただきました。
岩田さんホームページ
http://shizenkansatsu.net
今年のワークショップのテーマは、「ブナの森の大きな地図と小さな地図」。
ブナの森を歩きながら見つけた葉っぱや枝、木の実などを観察して、それらを使った地図を作ったり、葉っぱなどの模様をよく観察して隠されている地図を探します。
この日は、大きな地図を作るワークショップでした。
今年の只見の秋は暖かく、木々の紅葉も例年にくらべ2週間程度遅れてやってきました。地球温暖化の影響の可能性を考えるとあまり喜ばしくありませんが、おかげでワークショップ当日は紅葉の盛りとなりました。朝は冷え込み、靄がかかった天気でしたが、だんだんと日差しでてくる中でのワークショップとなりました。
散策を行ったブナ林は、楢戸集落にあるブナの小さな面積の二次林です。岩田さんから参加者からブナの森にある葉っぱや枝、木の実など使って地図を作ること、そのための材料を採集することが伝えられ、林に入ります。
林の中には、小径が設けられ、道沿いに林を観察します。
道沿いにあったアクシバに赤い果実が数個残っていました。アクシバはブルーベリーと同じツツジ科スノキ属の落葉低木で、果実は食べることができます。参加者の中から代表してアクシバの果実を食べてもらいました。ドキドキしながら食べた感想は、「味がしなーい」でした。
ブナの大木の前では毎年は成らないブナの種子を食べました。ナッツみたいで美味しいのです。ブナの種子はツキノワグマの好物でもあり、ブナの大木の幹肌に残されたツキノワグマの爪痕も観察しました。
道沿いにはブナの倒木が倒れ込んでいましたが、こうした倒木はネズミなどの小動物が道として使う場合もあります。子どもたちにも動物になった気分で気をつけて倒木を渡ってもらいました。
倒木の先にいくと、「ナメコー!」を子どもたちから歓声があがりました。さすが只見っ子です。倒れたコナラから天然のナメコとムキタケが生えていました。ヌメヌメして光り輝くナメコに興味津々、実際に触ってもみました。
折り返し地点には、ブナの木が折れて、そこだけが明るくなっていました(専門用語ではこれをギャップと言います)。明るくなった地面には、ブナの若木が育っており、年齢を数えると大きいもので十数年です。今日の参加した子供達とだいたい同級生のようでした。
林を歩く中で、見る、触る、食べる、匂いを嗅ぐ、聞く、の行為を行い、これらを通して自然を感じてもらいました。
地図の材料を採集して、ただみ・ブナと川のミュージアムへ向かいます。(後編へ続く)
2024年11月21日
11/10 只見こども藝術計画「ブナの森の大きな地図と小さな地図」ワークショップの開催報告(前編)
posted by ブナ at 15:00| イベント