2022年10月30日

10月29日(土)野鳥観察会(楢戸地区)開催報告

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 2022年10月29日(土)、楢戸地区において全3回のうち2回目となる「秋から初冬の野鳥観察会」を開催しました。なお、9月に予定していた1回目は荒天のため中止となりました。
 13名の参加があり、神奈川県や山梨県など遠方からお越しの方もおられました。今回、天候は日差しが時おりあったものの、小雨が降ったり止んだりの曇り空で、風には肌寒さを覚えました。紅葉が真っ盛りで、赤・橙・黄に彩られた山々が見事でした。
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▲開催地・楢戸地区の景観

 開催地の楢戸地区は、伊南川の左岸に位置する集落で、ヤナギ類を主とした河畔林や、水田、畑などがあり、周辺は切り立った山々に囲まれています。すなわち、河川を好む鳥や、農耕地で餌をとる鳥、森林を好む鳥などが観察できる立地環境です。渡り鳥の移動も終わりに差し掛かりつつある10月末、どのような鳥が観察できるでしょうか。
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 集合場所である楢戸地区の新集会所からスタートです。

 まずは伊南川に架かる「楢戸橋」を渡って右岸へ移動します。右岸側はスギ林が近いほか、伊南川の見通しに遮蔽物が少なく、川にいる鳥を探すのに好条件です。ここでは、「ビッビッ」と鳴きながら川面を飛び交うカワガラスがよく観察されました。カワガラスは水生昆虫を餌とし、石が多い河川上〜中流域に生息します。また、白黒のツートンカラーが映えるセグロセキレイも見られました。スギ林からはヤマガラの地鳴きも聞こえてきます。

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▲カワガラス

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▲セグロセキレイ


 伊南川ではカワセミ科の大型種・ヤマセミが本命だったのですが、つい4日前までここで観察できていたにもかかわらず、残念ながらこの日は現れませんでした。

 楢戸橋を引き返して、今度は伊南川左岸の土手を歩きます。左岸は土手に沿って、河畔林や高茎草地が続いており、渡り途中の小鳥が利用しそうな環境です。「チッチッ」という細い地鳴きがすれば、発見のチャンスです。
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▲カシラダカ

 土手の林内で「チッチッ」と鳴いていた声の正体はカシラダカでした。頭部の逆立った冠羽が特徴的です。カシラダカは冬鳥で、毎年10月に只見町に渡来します。積雪期にはほとんど見られなくなります。
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▲モズ

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▲トビ

 その他、オニグルミにはモズの姿があり、稲刈り後の水田では、餌を探すイカルチドリやトビ、ホオジロが観察できました。
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▲オクトリカブト

 秋の花もそろそろ終盤ですが、オクトリカブトが一輪だけ咲いていました。言わずと知れた猛毒の植物です。
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▲カメノコテントウ

 日差しは昆虫の活動を活発にします。大型のテントウムシが参加者にとまりました。カメノコテントウは、ヤナギ類やクルミ類につくハムシを餌とし、川沿いでよく見られます。越冬場所を求めて飛んでいる間に偶然とまったのでしょう。
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▲クマタカ(幼鳥)

 そして、日差しを受けた山に白っぽい猛禽類が浮かび上がりました。クマタカです。全身が幼羽に覆われており、「ピィーピィー」と盛んに餌乞い声を発している様子から、今年生まれの幼鳥であると考えられます。幼鳥の出現は、今年の繁殖成功の直接的な証拠であり、喜ばしいことです。これには参加者の皆さんも夢中でシャッターを切っていました。
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▲クマタカに夢中の皆様


▼今回の野鳥観察会で確認された種のリスト
(クリックすると別ウィンドウで開きます)
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 今回の野鳥観察会では、合計19種の野鳥が確認されました。

 この秋は例年に比べて渡り鳥の通過が早く、ノビタキやビンズイといった旅鳥は、とうに只見を通過してしまったようです。一方、冬鳥のシメやカシラダカが見られ、間近に迫った冬の訪れを感じさせる観察会となりました。ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。
posted by ブナ at 12:08| Comment(0) | 自然観察会
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