2025年03月15日

春の観察会2025 開催のお知らせ

202504_ovservation_flyer.JPG


「春の観察会2025」


只見町ブナセンターでは、自然観察会「野生植物の花観察会」「ブナ林の新緑観察会」を開催いたします。
下記の通り開催いたしますので、お誘いあわせの上ご参加ください。

「野生植物の花観察会」

■日 時  2025年4月26日(土曜日)13:00−16:00
■観察地  余名沢の森
■集合場所 季の郷 湯ら里 駐車場 (只見町長浜上平50)
■持ち物  長靴あるいはトレッキングシューズ+スパッツ、雨具、飲み物
■参加費  高校生以上400円、小・中学生300円、町内在住の小・中学生、高校生100円(保険料込み)
■定 員  30名 [要事前申込、締切日4/25(金)]

「ブナ林の新緑観察会」

■日 時  2025年4月27日 (日) 9:00〜12:00
■観察地  癒しの森
■集合場所 癒しの森 駐車場(県道352号線沿 松坂峠)
■持ち物  長靴またはトレッキングシューズ、雨具、飲み物
■参加費  高校生以上400円、小・中学生300円、町内在住の小・中学生、高校生100円(保険料込み)
■定 員  30名 [要事前申込、締切日4/25(金)]

お問い合わせ TEL:0241-72-8355 只見町ブナセンターまで
posted by ブナ at 14:06| おしらせ

2025年03月13日

3/9(日)「雪どけのブナ林観察会」開催報告

 3月9日(日)、雪どけのブナ林観察会を余名沢の森(深沢集落)で開催しました。参加者は町内者10名、町外者4名の計14名の参加がありました。
 観察会のタイトルは「雪どけ」でしたが今年の只見の冬は雪が多く、たくさん積もった雪の上を進んでいきました。

DSCN3889.JPG


DSCN3897.JPG


 カケスの鳴き声を聞きながら斜面の急なスギ林を進み、ブナ二次林へ向かいます。
 途中で、冬芽をつけたブナを見かけたり、枝が雪の下に埋まってしまったスギを見かけ、持ち上がるか試したりしました。

DSCN3924.JPG


DSCN3925.JPG


DSCN3935.JPG

DSCN3937.JPG

DSCN3939.JPG


▲雪の重さに垂れ下がった枝。雪の沈降力によって、人の力では持ち上がらないほど重くなる。


 スギ林を抜けると、かつて薪炭林として利用されていたブナ二次林が広がっていました。
二次林のなかでもよく成長した太いブナは、参加していた子どもたち3人が手をつないで作った輪と同じくらいの太さでした。

DSCN3953.JPG

DSCN3958.JPG


DSCN3965.JPG


▲観察会の途中、すっかり雪の下になった標柱と記念撮影をする参加者たち。


IMG_1480.jpeg


IMG_1491.jpeg

▲今回の観察会では福島県森林環境交付金を活用して製作した観察の森内案内標柱の解説と整備体験を行いました。標柱が180p(地中部含む)なので、その雪の量に驚きました。

 ブナ二次林をさらに進んでいくと、奥にブナの巨木がありました。今回はその巨木の周りで小休憩を挟みました。温かいコーヒーを飲みながら参加者同士で自己紹介をして交流を深めました。

DSCN3971.JPG


 休憩後の帰り道は、来た道とは別のルートでスギ林方面に向かっていきます。

 帰りのルートでは、トチノキやホオノキ、ヤマブドウ、ゴヨウマツ、アカマツ、ウダイカンバなどの樹木のほかに、カミキリムシの穿孔痕やキツツキの仲間が付けた穴など、動物たちの生活の痕跡が確認できました。

DSCN3985.JPG


DSCN3990.JPG


▲トチノキ(上)とホオノキ(下)。トチノキの樹皮はザラザラとしている。葉の付き方で見分けることが多い。


DSCN3991.JPG

▲ヤマブドウ。つる性の落葉低木樹で、つるを伸ばしてほかの樹に絡みつく。


DSCN4014.JPG


DSCN4016.JPG


▲ゴヨウマツとアカマツ

DSCN4022.JPG

▲ウダイカンバ


DSCN3994.JPG

▲カミキリムシの仲間による穿孔痕

DSCN4018.JPG

▲キツツキの仲間のつけた穴


 今回は途中で雪が降り、あまり好天ではありませんでしたが、気温は高く、雪の上も締まって歩きやすい観察会でした。
 ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。次回の観察会にもぜひご参加ください。

DSCN4002.JPG
posted by ブナ at 11:03| 自然観察会

2025年03月05日

子供達の作品をJR只見線 只見駅舎内に展示しました

 昨年秋に実施した「只見こども藝術計画」、先日3月2日実施した「福島藝術計画2024」で参加者が作ってくださった作品について、JR只見線 只見駅舎内の待合室に展示いたしました。
 
 ワークショップの様子は過去のブログからご覧ください。
 
 http://tadami-buna.sblo.jp/article/191148552.html
 
 http://tadami-buna.sblo.jp/article/191149108.html

 http://tadami-buna.sblo.jp/article/191155766.html
 
 http://tadami-buna.sblo.jp/article/191271447.html
 
 
 展示の構想は、アーティストの岩田とも子さん。福島県立博物館の事業にて実施いただきました。また、只見線こども会議の皆さんにはスペースの名前を考えていただきました。
 
 展示を通じて、只見のブナ林、雪といった自然を子供達の感性を通じて、訪問者にお伝えできればと思います。
 ぜひ一度只見駅にきてご覧ください!
 
 
 DSCF2099.JPG
只見線こども会議の皆さんが考えてくれたスペース名は「只見BAUM」。只見の人の温かさ、自然や雪、只見線、が木の年輪のようにつながることを願ってつけてくれました。

DSCF2103.JPG
3月2日に実施した福島藝術計画2024『雪と歩く -冬の空、冬の森-』」の作品

DSCF2106.JPG

DSCF2086.JPG

DSCF2110.JPG
昨年秋に実施した只見こども藝術計画「ブナの森の大きな地図と小さな地図」の作品

DSCF2068.JPG

DSCF2078.JPG

DSCF2083.JPG



posted by ブナ at 09:34| イベント

2025年03月03日

福島藝術計画2024「雪と歩く -冬の空、冬の森-」の開催

 3月2日(日)、福島県立博物館主催、只見町ブナセンター共催で「福島藝術計画2024『雪と歩く -冬の空、冬の森-』」のアートワークショップをただみ・ブナと川のミュージアムで開催しました。
 
 講師にはアーティストの岩田とも子さんをお迎えし、町内外から29名の方(大人13名、子供16名)にご参加いただきました。

IMG_2005.jpeg
アーティストの岩田さん(右)とコーディネートしてくださった福島県立博物館の西尾さん(左)

IMG_2002.jpeg
たくさんの方に参加いただきました。中にはイタリアからも。


 
 今回のワークショップのテーマは冬らしくずばり「雪」です。今年は本当によく降りました。只見あるいは奥会津の子供達にとっては当たり前の雪ですが、雪って一体何なのか、積もった雪はどうなるのか、とけた雪はどうなるのか、などを観察したりしながら、それを元に創作活動を行いました。

 まず、野外にて雪の観察をしました。当日は雪が降っていなかったのですが、ブナセンターの職員の案内で、雪って何だろう、降ってくる雪の結晶にはどんな形があるのだろう、空の気温や水蒸気の量で様々な雪の結晶の形にになるんだね、といった話を聞きました。

 20250302_101742.jpg
意外と知らない雪のことを知る


 次に、降り積もった雪がどうなるかを観察します。降り積もった雪を観察するために事前に準備をしておいた積雪断面を観察しました(これは2月15日開催した観察会で新潟大学名誉教授の箕口秀夫博士に教えてもらったものを早速ブナセンター職員で実施してみました)。今年の只見町の積雪は最大325cmに達しました。過去4番目の多さです。積雪断面をみるとその量に改めて驚きます。降り積もった雪は時間や気温、雪の自重の影響を受けながら、おおまかに新雪、しまり雪、ざらめ雪へと変化していきます。この様子を積雪断面に色をつけることでわかりやすく観察することができます。

20250302_102917.jpg
この日の積雪は250cmでした

20250302_103142.jpg
子供達にとってはまさに雪の壁です


 最後に館内に入り、降り積もった雪が生き物にどのような影響を与えるのか、解けた雪はどこへ行くのかを観察しました。大量の雪の中ではブナが林の中で一人勝ちする話、ユキツバキは雪で寒さから身を守っている話、雪解け水は、ブナ林の土壌で溜まり、植物の成長に必要な水分となり、ゆっくりと移動しては、やがて沢となり、川となり、私たちの飲み水にもなっていること。

20250302_103931.jpg
館内の見学


 観察を終えたら、休憩を挟み、岩田さんの案内で創作活動を行いました。前半で観察した雪のことを参考に、空の雪、地面に降り積もった雪、とけた後の雪の様子などを描いて表現します。使う道具は、白いアクリル絵の具、透明のアクリル板、そして自分の指です。白いアクリル絵の具を自分の指につけ、アクリル板に雪を描いていきます。

DSCF1986.JPG
説明する岩田さん

DSCF1987.JPG
アクリル板に雪を描く


 指先につけたアクリル絵の具をちょん、ちょん、ちょんとアクリル版につけるだけで、不思議と雪が降っている様子になります。見方を変えれば、足跡のようにも見えます。そう、今回のワークショップのタイトル、「雪と歩く」はこういうことだったのです。

DSCF1992.JPG
練習に画用紙に描いてみる

DSCF1996.JPG
指に絵の具をつけるのも楽しい体験

DSCF2011.JPG
夢中に描く姿が素敵です


DSCF2018.JPG
外の景色を背景に描くと、まるで空に雪を降らせているよう


DSCF2024.JPG
降り積もった雪を描く


DSCF2041.JPG
とけた雪がどうなっていくかも想像して描きました


 作品が完成したらみんなの前で作品のポイントを発表です。発表が恥ずかしくても岩田さんが優しく聞き出してくれます。

DSCF2044 1.jpg
作品を発表


DSCF2057.JPG
恥ずかしくても大丈夫


 短い時間の中で、集中してたくさんの素敵な作品を作っていただきました。

DSCF2063.JPG

最後はみんなで記念撮影


 岩田さん、福島県立博物館の皆様、ご参加いただいた皆様ありがとうございました。











 

 
posted by ブナ at 17:49| イベント