2月15日(土)、豪雪のブナ林観察会を余名沢の森(深沢集落)で開催しました。参加者は町内者15名、町外者8名の計23名の参加がありました。今回の観察会には、秋の観察会にも同行して頂いた箕口秀夫博士に講師として同行していただきました。
まずはかんじきやスノーシューなど、装備を確認してから雪原に向かいます。
▲かんじきを装備する参加者
▲いざ雪原へ
▲落雪対策としてヘルメットも装備
▲雪原を歩いて森の近くまで移動
▲積雪断面観測のため、箕口博士に同行して頂いた
2月に入ってから寒波が続いておりましたが、この日は久しぶりの快晴で山々の観察も楽しめました。
▲ブナ林と雪食地形
景色を堪能したあとは森の中へ。途中で見つけた樹木についていくつか解説をいただきながら斜面を登りました。
▲イタヤカエデについて解説する箕口博士
▲ブナと共生する地衣類。菌類の仲間と藻類(コケ)の共生体で、種類によって様々な色を持つ
▲急な斜面を滑らないように注意しながら登っていく参加者
斜面を登り切ったら休憩を挟んで、集合写真を撮りました。
最後に、箕口博士による積雪の層の解説をいただきました。積雪断面観測という手法で雪の層を見るために、前日の14日に雪を掘って準備してくださいました。
▲積雪断面を解説する箕口博士。雪の層を調べることで、その層が積もった時の気象条件や、その後の気象環境が分かるという。
▲着色することで断面を見やすくする
雪の層は、湿ったザラメユキの層、氷の層、押し固められたシマリユキの層、最近降ったばかりの新雪の層に分かれているのが確認できました。
降ったばかりの新雪は、自重やさらに降り積もった雪の重みで押し潰されるとシマリユキとなります。雪が止んで暖かくなると、新雪やシマリユキが融解して湿ったザラメユキになり、雪が降らない期間が続くとザラメユキの表面が凍って、氷の層が形成されるそうです。
そのため固い氷の層の下のほうがやわらかく、参加者は実際に触ってみて確かめていました。
▲今回は240cmの雪の層を観測しました
▲積雪断面。色が濃くなっているところが氷の層。
この日は好天に恵まれたブナ林観察会でした。ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。次回の観察会にもぜひご参加ください。