2024年01月31日

「冬のブナ林観察会」開催のご案内

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 冬の余名沢の森を歩き、ブナ林を構成する樹木の積雪下での特徴をはじめ、野生動物の足跡や糞、枝の食痕などのフィールドサインを観察する予定です。積雪期の野生動植物の生態を学びませんか。

■開催日時:
 2024年2月17日(土)13:30〜15:30
■観察場所:
 余名沢の森(深沢集落)
■集合場所:
 「季の郷 湯ら里」駐車場(只見町長浜上平50)
■持ち物:
 防寒具上下、長靴あるいはトレッキングシューズ+スパッツ、
 手袋、帽子、スノーシューまたはかんじき(貸出可)
■参加費:
 高校生以上400円、小・中学生300円(入館料、保険料込み)
 町内の小・中学生・高校生、友の会会員は100円(保険料込み)
■定員:
 20名(事前予約制・お申込み締切は2/16(金)まで)
■注意事項:天候等によって開催内容を変更あるいは中止する場合があります。
■参加申込み・お問い合わせ先:
 只見町ブナセンター TEL 0241-72-8355
 午前9時〜午後5時(火曜休館)
posted by ブナ at 17:35| 自然観察会

2024年01月30日

広がる「只見の手毬(てんまり)」

「『自然首都・只見』伝承産品」に認証されている「只見の手毬(てんまり)」。
手毬の芯には、山菜として有名なゼンマイの“綿毛“が使用されているのが特徴です。
ゼンマイ採取(只見ではゼンマイ折りという)が盛んだった只見町では加工する際に出るゼンマイの綿毛を布団や半纏、手毬の芯にして無駄にすることなく活用してきました。
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▲山菜として有名なゼンマイ。春先の只見ではゼンマイ干しが風物詩。
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▲ゼンマイ
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▲ごみを取り、蒸して下処理したゼンマイ綿

時代が進むにつれてその伝統は途絶えてしまいましたが、手毬については、その魅力に惚れ込んだ「ちよの会」のメンバーによって復活を目指すことになります。ちよの会では、ふるさと館田子倉に残っていた故皆川ツギさんの手毬や書籍を参考にすることをはじめ、町内で熱心に聞き込みを行い、試行錯誤を重ねてついにゼンマイ綿を使った只見の伝統的な手毬を復活させました。
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▲町内でゼンマイ綿の手毬について聞き込み。
伝統的な只見の手毬模様
▲只見の手毬の模様。(中央に帯がないのが特徴、全部で12〜13種類の模様があったと言われる)

 見事復活した手毬は、令和2年に「『自然首都・只見』伝承産品」に認証され、置物の他、ストラップやネックレス、ピアス・イヤリングなどの多様な商品展開で人気を集めました。
只見の手毬
▲身に着けやすい多様な商品展開も人気に。

 そして復活した「只見の手毬(てんまり)」が今、広がりを見せています。
 令和3年には関東の大型デパートで展示が行われたり、縁結びで有名な三石神社のお守りになったり、ふるさと納税返礼品にもなりました。令和5年には国立科学博物館付属実験植物園のシダ展にて只見のシダ植物であるゼンマイの文化の紹介とともに展示されました。

また、今年の10月には東京のはれてまり工房の取材を受け、只見の手毬についてYoutubeに動画が公開されています。
https://youtu.be/PVSy_fGBSUg?si=j9pDHei1713PITIY
▲インタビュー動画(Youtube)
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インタビューの様子
▲皆川ツギさんの手毬の残るふるさと館田子倉でのインタビューの様子

 さらに、1月20日から3月10日まで東京都のホテル雅叙園東京で開催されている「百段雛まつり2024」にて全国の手毬とともに展示されております。只見の手毬を通して、伝統的なゼンマイ文化や自然の豊かさが発信されています。

▲イベントHP

鮮やかな模様の中にも素朴な温かさがある「只見の手毬」。ちよの会のメンバーがひと針ひと針心をこめて作っていますので、機会がありましたらぜひご覧ください。
手毬ができるまで
▲ゼンマイの綿毛が手毬になるまで。
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▲ちよの会によって復活した伝統的な只見模様の手毬。


 只見の手毬も認証されている「〜ブナと生きる雪と暮らす〜『自然首都・只見』伝承産品」は只見町の人と自然との共生を体現した素敵な産品です。
 詳しくはパンフレットをご覧ください。只見町のHPでも公開されています。
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▲パンフレット
https://www.town.tadami.lg.jp/information/2023/11/14/2023densyo.pdf
▲パンフレットデータ
https://kddi124.multi.ne.jp/information/2021/04/003568.html
▲自然首都・只見』伝承産品HP
 
 町内では以下施設でも販売しております。
 ぜひお手に取っていただき、お土産などにもご活用いただければ幸いです。
・ただみ・ブナと川のミュージアム
・ふるさと館田子倉
・只見町インフォメーションセンター
( https://www.shop.tadami-net.com オンラインショップ)
・季の郷湯ら里

2024年01月18日

発表要旨を公開!(1/28開催) 令和5年度「自然首都・只見」学術調査研究成果発表会

 1月15日〜16日と吹雪き、積雪が増えましたが、最大積雪深は56cmにとどまり、17日はよく晴れて気温も上がり、ぐんぐん雪がとけています。豪雪地帯の只見町としてはまだまだ雪の少ない状況が続いています。
 さて、令和6年1月28日(日)13時〜、只見公民館で開催する令和5年度「自然首都・只見」学術調査研究成果発表会の各発表の発表要旨をブナセンターHPで公開しました。どのような発表を聞くことができるかを事前にチェックできますので、皆様よろしければご覧ください。

http://www.tadami-buna.jp/event.html#tdmr5
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 令和5年度「自然首都・只見」学術調査研究助成金により只見町に関する調査研究に取り組まれた研究者から今年度の成果について発表いただきます。参加事前申込不要・参加費無料ですのでぜひご参加ください。

■日時 令和6年1月28日(日)13時00分〜15時35分
■会場 只見公民館集会室
    (〒968-0421 福島県南会津郡只見町只見宮前1390)
■プログラム
13:10〜「モザイク植生は動物進化のゆりかご:只見町の陸産貝類を例として」:石井 康人(東北大学理学部)

13:35〜「『只見町のどこに・どのような魚がいるのか?』を環境DNAで読み解く」:深野 直孝、村上 弘章、片山 知史(東北大院農)、春本 宜範 (アクアマリンふくしま)

14:05〜「只見町指定天然記念物アカミノアブラチャンの遺伝的特徴と増殖方法」:森口喜成、數間るび(新潟大学)

14:30〜「只見町における一般家庭の薪エネルギー活用の経済効果とCO2削減効果の評価」:大橋 慎太郎(新潟大学農学部)

15:00〜「只見町の民具の使用木材種:非破壊的方法による樹種同定の試み」:鈴木 海都、土本 俊和、井田 秀行(信州大学)
posted by ブナ at 11:34| 学術調査研究

2024年01月12日

晴れた日の雪景色

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▲浅草岳

今日(1月9日)の只見町は朝から快晴でした。
放射冷却で朝の気温は−5度と冷え、あたり一面の雪がキラキラと輝いていました。
浅草岳などの山々や、通勤途中の風景まで晴れた日の雪景色は絶景です。

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▲只見小富士とも呼ばれる柴倉山

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▲奥に見える冬の山々が美しいです。雪は少なくても道路はテカテカに凍っていますので、只見にお越しの際はお気を付けください

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▲公園内も一面に輝いていました

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▲カメラで撮るとこの程度ですが、本当はもっとキラキラと輝いています


只見町の積雪は30p程度とまだまだ少ないですが、ミュージアム脇の公園には真新しいテンの足跡が。

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▲テンの足跡から、どんなふうに動いていたのか想像します

この他にもイタチやキツネと思われる足跡が見つかりました。

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▲雪が降ると動物の痕跡が見えやすくなります

足跡や食べ跡などのフィールドサインから、動物の種類や行動を探ることをアニマルトラッキングと言い、雪の上では様々な動物の痕跡を見つけることができます。これからの冬の楽しみの一つです。
posted by ブナ at 09:49| イベント

2024年01月05日

新年のご挨拶

2024年となりました。
今年も只見町ブナセンターをよろしくお願いいたします。
能登半島地震で被災された皆さまに心よりお見舞い申し上げます。
被災地の一日も早い復興をお祈り申し上げます。
今年は辰年ということで、只見の茂みで見つけた小さなドラゴン、ニホンカナヘビの写真を投稿いたします。
只見町ブナセンター付属施設「ただみ・ブナと川のミュージアム」および「ふるさと館田子倉」は本日、1月4日(木)より平常どおり開館しております。
今年も皆さまのご来館をお待ちしております。
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posted by ブナ at 18:25| イベント