2023年12月28日

新たに認証された「自然首都・只見」伝承産品のご紹介

 只見町では、町内の天然資源・農産物、伝統的な技術を用いた産品を「『自然首都・只見』伝承産品」という地域ブランドとして認証しています。現在までに 35 品目ほどの産品が認証されており、それぞれに只見町の自然環境・伝統技術・作り手の方々のストーリーが詰まっています。
詳細はこちらのHPをご覧ください。
https://www.town.tadami.lg.jp/information/2021/04/003568.html

 今日は令和5年度に新たに認証された2つの産品をご紹介します!
 まず1点目は、
「只見の仕事着型紙(ホソユッコギ・ダフユッコギ)」:合同会社メーデルリーフ
ユッコギ型紙(各1,650円<税込>).jpeg
 仕事着型紙は、只見町の伝統的な仕事着であるユッコギという下衣(現在で言うモンペ)を自分で作製するための型紙です。昔は自分の仕事着は自分で作っており、貴重な反物を一切無駄にしないために直線裁ちで裁断、縫製されていました。 
 メーデルリーフさんはこうした仕事着を伝承したいとの想いから、住民を巻き込んだワークショップを経て、現代風にアレンジして型紙を完成させました。

↓ワークショップの様子はこちらからご覧ください。
(1回目WS)http://tadami-br.jp/202127activitiy_report_TadamiBRActivity.pdf
(2回目WS)http://tadami-br.jp/2022215activitiy_report_TadamiBRActivitySupportGrants.pdf
(ワークショップをまとめた動画)https://youtu.be/vC6G-XybzyA

↓第1回ワークショップで只見町内から集まったユッコギの数なんと60着以上!
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↓第2回ワークショップで実際にユッコギを解体した動画。
 立体的なユッコギが1枚の反物に戻ります。生地が一切無駄にならないように直線裁ちされています。


 お正月休みに仕事着型紙で自分だけのユッコギを作られてみてはいかがでしょうか?
https://medelleaf.base.ec/ (オンラインショップ)
(身長ごとのサイズの目安写真も確認できます)


続いて、2点目は
「経木」:奥会津経木製作所
 経木(520円<税込>〜).jpg

 経木は、木材を厚さ1mm以下の薄い紙状にしたものであり、包装材などとして使われていましたが、プラスチック素材が台頭するなかで製造が激減し、今は見ることも少なくなっています。一方で、時代は変わり、脱プラスチックなど環境に優しい製品が求められる世の中になりました。
 奥会津経木製作所さんは、只見町の豊かな森林資源を活かした只見ならではの商品を作りたいとの想いから町内産のアカマツを使った経木を商品化されました。
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(伐採も自ら行います)

経木を通して、人々のライフスタイルや意識も変えていけたらとう思いから、従来の包装材としての利用に留まらず、自然に優しいさまざまな用途での可能性が秘められています。
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↓こちらのコラムに詳しく紹介されています。
https://kiinnox.jp/column/20230621/

 素敵な経木を使ったおせちはいかがでしょうか?
https://store.shopping.yahoo.co.jp/seiwa-access/ (オンラインショップ)

  これらの産品を含めた「『自然首都・只見』伝承産品」は、「ただみ・ブナと川のミュージアム」と「ふるさと館田子倉」のミュージアムショップでも販売しております。この機会にぜひご覧ください。
posted by ブナ at 16:55| 「自然首都・只見」伝承産品

ご案内:令和5年度「自然首都・只見」学術調査助成金成果発表会

下記のとおり、令和5年度「自然首都・只見」学術調査研究助成金により只見町に関する調査研究に取り組まれた研究者から今年度の成果について発表いただきます。参加事前申込不要・参加費無料ですのでぜひご参加ください。

【日時】 令和6年1月28日(日)13時00分〜15時35分

【会場】 只見公民館集会室(〒968-0421 福島県南会津郡只見町只見宮前1390)

【プログラム】
13:10〜 「モザイク植生は動物進化のゆりかご:只見町の陸産貝類を例として」
石井 康人(東北大学理学部)

13:35〜 「『只見町のどこに・どのような魚がいるのか?』を環境DNAで読み解く」
深野 直孝、村上 弘章、片山 知史(東北大院農)、春本 宜範 (アクアマリンふくしま)

14:05〜 「只見町指定天然記念物アカミノアブラチャンの遺伝的特徴と増殖方法」
森口喜成、數間るび(新潟大学)

14:30〜 「只見町における一般家庭の薪エネルギー活用の経済効果とCO2削減効果の評価」
大橋 慎太郎(新潟大学農学部)

15:00〜 「只見町の民具の使用木材種:非破壊的方法による樹種同定の試み」
鈴木 海都、土本 俊和、井田 秀行(信州大学)

【ちらし】R5年度自然首都学術調査研究成果発表会.jpg

posted by ブナ at 12:19| イベント

2023年12月20日

企画展アーカイブ・プラス「只見の自然を食べる!」開催中

 12月2日(土)より、ただみ・ブナと川のミュージアムでは企画展アーカイブ・プラス「只見の自然を食べる!」を開催中です。
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【内容】本企画展は、2011年に只見町ブナセンターが開催した企画展「只見の自然を食べる」の内容に、この間に明らかにされた持続可能な資源利用に関する調査研究の成果、ブナ林の樹木を食に取り入れる新たな取り組み、「『自然首都・只見』伝承産品」の紹介などを加えて開催します。また、これらに関するおよそ100点の現物展示も行います。  
 私たちの生存基盤である自然環境の大切さやそれらの持続可能な利活用について只見の食から考えていただく機会としていただければと思いますので、ぜひ見学にお越しください。

▼会期:2023年12月2日(土) 〜 2024年4月21日(日)
▼会場:ただみ・ブナと川のミュージアム 2階ギャラリー
▼入館料:高校生以上310円、小・中学生210円
     ※20名以上の場合は団体割引があります。
     ※只見町内在住の小・中・高校生は入館無料です。
▼お問い合わせは只見町ブナセンターまで:
 電話 0241-72-8355 午前9時〜午後5時(火曜休館)
posted by ブナ at 11:56| イベント

2023年12月19日

今期展示終了のお知らせ:「ブナの森の葉っぱ日記」作品展in余名沢ブナの森

 只見町では、日曜(17日)の夜から月曜にかけて降雪があり、一気に膝下までの積雪になりました。今後も気温の低い日が続くようで、おそらくこれで根雪になると思われます。今年も只見に水墨画の世界がやってきました。

 かねてより開催しておりました深沢区余名沢ブナの森での「『ブナの森の葉っぱ日記』作品展」ですが、この積雪を理由に、本日、作品を回収し、会期を終了させていただきました。見学に来ていただいた皆様、誠にありがとうございました。まだご覧いただけていない方もいらっしゃると思いますので、来春に再度展示を行う予定です。

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ブナ林に向かう歩道の入り口からの景色。すっかり水墨画の世界

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雪に埋もれたブナ林までの順路を示す標柱

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降り積もった雪の重さで垂れ下がるスギの枝葉

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ブナ林までの歩道の途中のスギ人工林

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小沢を渡ればブナ林はもうすぐ

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子供達の作品が見えました

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雪に埋もれた「ブナの森の葉っぱ日記」作品展の会場(ブナ林)

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作品たちも雪と氷に埋もれてしまいそうでした

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ブナ林の林冠

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日記帳を模したブナの板材の木枠もすっかり雪の下です

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これから雪の中で次の春を待つブナたち

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回収した作品を担いでの帰路。スノーシューを履いていけば快適に歩けます
posted by ブナ at 17:00| イベント