本観察会では、梁取のブナ林に生育する樹木に焦点を当て、当館館長の紙谷が解説を行いました。また、現在町で取り組んでいるブナ林の樹木を産業に活かす事業、只見ブナ林ブレンドの樹木茶の試飲と、材料となる葉の採集も行いました。
※ブナ林ブレンドプロジェクト:只見町のブナ林に生育する樹木の機能性に着目しつつ、葉や枝を活用したブナ林ブレンドを開発し、商品開発による地域活性化を目指すプロジェクトです。
本観察会では、まず参加者の皆さまに梁取ブナ林の観察路で見られる樹木62種のリストをお渡ししました。そのうえで、観察路を歩きながら、参加者から気になった樹木の枝葉を採集していただきました。紙谷館長からは、樹種名と見分け方、特徴や生態について解説し、皆さまが各自でリストに要点を記録しました。

▲樹木の枝葉を採集する参加者
▲解説のようす
以下ではその一部を紹介します。

▲ミズナラ
ナラ科の落葉広葉樹です。コナラと比較して葉柄が短い点、葉の鋸歯が大きく丸みを帯び、葉に大きな切れ込みが入っているように見える点が異なります。幹の樹皮が薄く剥げるところも特徴です。
▲オオバクロモジ
緑色に黒い模様がある細枝が特徴で、雄と雌の木が別々の雌雄異株です。独特の芳香があり、爪楊枝などに用いられます。只見ブナ林ブレンド樹木茶の原材料の一つです。
▲コシアブラ
5枚の小葉で構成される掌状複葉が特徴です。樹皮は灰白色で地衣類がつき、ブナに似ています。新芽が山菜として食されます。
▲ブナ林ブレンド樹木茶を試飲する参加者
観察会も後半にさしかかったタイミングで休憩をとりました。ここで水分補給も兼ねて冷えたブナ林ブレンド茶を試飲しました。参加者の皆さまから頂いた反応は上々でした。
▲ブナ林ブレンドの材料になる葉を採集する参加者
最後は皆でブナ林ブレンドの材料になる葉を採集しました。