2019年02月23日

只見町のあがりこも紹介されている「あがりこの生態誌」が出版

 只見町内の人家近くの山の木を注意深く見ていると時折変わった樹形の木に出くわすことがあります。主幹の地上3mほどの部分が異常に肥大化するとともにそこから多数の幹を出している樹形で、例えるならば、箒(ほうき)を逆さまにしたような樹形と言えば良いでしょうか。
 こうした樹形は、只見地域では、薪材利用を目的に、雪が締まり堅雪になった3月から4月の頃、雪上で幹を伐採し、その後、再生する萌芽幹も繰り返し伐採、利用することで形成されるものです。この樹形は東北地方のブナで見られることが有名で、「あがりこ」と呼ばれますが、只見地域では「もぎっ木」などと呼ばれ、ブナやコナラで多く見られます。
 この巨木・奇木は、樹種の萌芽性などの性質を背景に、多くの場合は人の利用が加わることで形成されており、その姿は過去の人の樹木の利用の歴史や技術を物語るもので、外見的に面白いばかりでなく、人と自然との関係性も学ばせてくれます。
 そうした非常に興味深い「あがりこ」ですが、この度、前只見町ブナセンター長(現只見ユネスコパーク推進専門監)の鈴木和次郎さんが長年の「あがりこ」研究の成果をまとめ、『あがりこの生態誌』として出版されています。只見地域のあがりこはもちろんのこと、日本の他地域のあがりこ、さらには海外の事例も解説・紹介されています。
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鈴木和次郎さんが出版された『あがりこの生態誌』

 ぜひ本書をもって只見のあがりこについて知っていただくとともに、あがりこを通して人と自然との関係についても考える機会とされてはいかがでしょうか?
 購入は、出版元の日本林業調査会のホームページから
 http://www.j-fic.com/books/isbn978-4-88965-257-4.html
 あるいはAmazonでのインターネット購入していただくほか、
 ただみ・ブナと川のミュージアム、ふるさと館田子倉でも若干数取り扱っています(窓口販売のみの取扱いになります)。
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只見町のコナラあがりこ
posted by ブナ at 10:03| Comment(0) | おしらせ