2018年03月25日

ブナの実生が芽吹きました!

「ただみ・ブナと川のミュージアム」のエントランスに置いてあるブナの実生が一足先に芽吹きました。
こちらは2012年に発芽した実生です。

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こちらは2016年に発芽したものです。ちなみに発芽の様子はこちら

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なお、野外のブナはまだ芽吹いていません。ここが暖かいからかとも思いましたが、より暖かな休憩室においてある年長のブナはまだ葉が開いていません。ちなみに2017年は3月17日、今年は3月18日に葉が開いたのを確認しました。

さて、毎年恒例となったゴールデン・ウィークの春の自然観察会の日程などが決まりました。ホームページに掲載しましたので、ぜひご覧ください!

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詳しくはこちらをクリック! 春の自然観察会の案内

今年の雪はどかっと降ることが多かったのですが、積雪量は平年並みだったようです。暖かい日が多く、みるみる雪はとけていっています。例年通り、春植物のフクジュソウやカタクリ、キクザキイチゲの花園を見ていただけるでしょうか。また、残雪に映えるブナの新緑を見ていただけるでしょうか。これからハラハラドキドキしながらゴールデンウィークまで過ごすことになりそうです。みなさまのお越しをお待ちしております!

なお、ゴールデン・ウィーク中の5月1日(火)は休まず開館します!

posted by ブナ at 10:07| できごと

2018年03月19日

冬のブナ林と動物たち

昨日の3月18日に自然観察会を行いました。
この観察会は、豪雪地帯只見町の冬を体験し、多雪環境の中で生きる動植物を実際に観察してみよう!というものです。観察地は、所有する集落が水源林として150年以上にわたって保存してきたブナ林とその周辺でした。

この日は朝から快晴で冷え込んだため、積雪の表面が凍って固雪となっていました。スノーシューやかんじきで雪上を歩く予定でしたが、長靴のまま歩くことができました。

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林縁ではウサギの食痕とカモシカの足跡を観察することができました。ウサギの食痕は目の高さほどにあり、ピーク時にはそのあたりまで積雪があったことをうかがい知ることができました。

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林の入口は、樹木が少なく開けていて、あちこちの雪の中からフジのツルがまっすぐと上に伸びているのが見立ちました。途中からまわりの高木にしがみつき、さらに上へと登っていっています。たくましいフジの生命力を感じました。

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こちらが水源林のブナ、只見町では水林(みずばやし)と呼んでいます。只見町は河川が多く水が豊かですが、水利権があるため勝手に水を使うことができませんでした。そこでかつては、この下にあった水田を潤すために、水林の斜面の下から出ている湧水を利用していました。そのため水が枯れないよう林を保存し、現在では、胸高直径80p前後の大木が優占する林に成長しています。

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ここでは、このブナ林の特徴や人の利用の歴史について解説し、また、ブナの冬芽を観察しました。落ちていた枝の先についていた冬芽を使って、その中をのぞいてみました。中には葉の芽に加えて花の芽が入っていました。混合芽と呼ばれています。ブナは、年により花が着く年と着かない年とがあることが知られていますが、今年はずいぶんと花が咲きそうです!

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その後、雪の観察をしました。林の平坦な場所で参加者に積雪深の予測をしてもらいます。そして、実際に測ってみるとおよそ2メートルでした!

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また、雪を掘り、その下の林床植物の様子を観察しました。

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下の写真の葉はユキツバキです。みごとにぺちゃんこになっています。これらの林床植物は、このように押し倒されても、枝が傷ついていないので、雪がとけると再び立ち上がって成長することができます。多雪環境に適応した植物です。

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只見町でも一日一日とまわりの雪が少なくなっていっています。残り少ない冬の季節、参加者の方々には只見町の雪を十分に体験していただくことができたようです。ご参加ありがとうございました!

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posted by ブナ at 14:00| Comment(0) | 自然観察会

2018年03月11日

只見町野生動植物保護監視員 活動報告会

平成28年6月に「只見町の野生動植物を保護する条例」が制定されました。保護監視員は、この条例の中で、只見町の自然環境と野生動植物の保護・保全の担い手として定められています。具体的には、町内の野生動植物の不当な採取等を把握することと町民に対して野生動植物の保護・保全に取り組む姿勢を示すことが役割となっています。保護監視員には、只見町公認自然ガイドや自然との関わりのある方を委嘱し、町との協力のもと活動を行っています

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<報告会の様子>

3月4日に保護監視員の平成29年度活動報告会が行われ、14名が参加しました。
報告会では、今年度の活動状況について報告が行われました。
保護監視員の皆さんは、山に入る際に保護監視員の帽子・腕章を身につけるなど普段の生活の中で不当な採取行為がないか気を配られたり、自然ガイドの際に条例や町が行っている自然環境の保護・保全の取り組みについて周知するなど活動に努められていました。
町民に対して野生動植物の保護・保全に関する啓蒙が必要であると意見が出ました。また、保護監視員としての活動の仕方や町内での野生動植物の不当な採取を見つけた際の報告手順などについて質問などがありました。
posted by ブナ at 12:24| Comment(0) | できごと

2018年03月10日

ユネスコエコパーク特別セミナー「多雪環境のもとで生きる樹木の苦闘と強かさ」

 3月4日(日)にユネスコエコパーク特別セミナーを行いました。講師には雪森研究所、富山県立山カルデラ砂防博物館アドバイザーの杉田久志氏をお招きしました。当日は、28名の参加がありました。ご参加いただいた皆さまありがとうございました。

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 第一部では、日本が世界一の多雪地帯であることや積雪が樹木に及ぼす影響、豪雪地谷生きる樹木の成長戦略、積雪分布による植生の違いなど多雪地帯の植生を理解するための基礎的な知識についてお話がありました。

 第二部では、杉田氏が新潟県魚沼市と只見町にまたがる浅草岳でおこなわれた研究についてのお話がありました。
 浅草岳には、直立したブナの高木によって林冠が形成されるブナ高木林、根曲りの著しいブナによって構成されるブナ矮性林、樹高2〜4mのムシカリ、ミネカエデ、チシマザサなどによって形成される低木林、ヌマガヤ、カリヤスなどの草本により構成される草原が分布しています。これらの植生が尾根中央部にブナ矮性林、北〜西側にブナ林、南〜東側に低木林・草原というパターンで分布していたため、その要因として植生パターンが高木林<矮性林<低木林<草原の順に積雪深が変化しているのではないかと予測し調査しました。
 
 1979年〜1981年の3年間、ゴールデンウィーク季にコンパス測量を用いて積雪深の測定をしたところ、高木林と矮性林には差異がなく、高木林=矮性林<低木林<草原といった結果が得られました。また、傾斜で比較すると高木林は10〜25°、矮性林はそれより緩いあるいは急傾斜に分布していました。これは急傾斜では雪圧害、緩傾斜では沈降圧(積雪層が収縮により雪に埋まった物体を押し下げようとする力)や過湿、劣悪土壌のために高木の成長が阻害されているためと考えられました。

 講習の最後には活発な質疑応答もおこなわれ、自分たちが住んでいる地域が世界的に特異的な多雪地帯であること、その豪雪地帯に生きる樹木がどのような影響を受けているか、どのような戦略をとっているかについて知識を深めることができました。
posted by ブナ at 13:54| Comment(0) | イベント

2018年03月07日

小学校の野外活動に同行しました

昨日、町内の小学校の自然観察会に同行しました。
この日は3年生と4年生とが、スノーシューを履いて雪上を歩き森に入りました。

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児童の前で冬芽の解説をしているのは、町の公認ガイドの方です。尾瀬などでもガイドをしておられるベテランです。樹木の生態や見分け方について説明してくれました。

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子どもたちは、雪の上のフィールドサイン(けものの足跡)を見つけたり、樹皮を拾ったり、雪の中から種子を掘りだしたり、雪の上のユスリカを発見したり。じっくりと自然を観察していました。このところ雨が多く、雪は少しぬかり気味で転ぶ子どもも多かったのですが、雪と戯れ、とても楽しんでいました。

★★★
その後、町内で最も早くフクジュソウが咲くと言われる場所へ行ってみました。
フクジュソウの芽が出ていました!

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フキノトウもさっそく咲いていました。春がゆっくりとやってきています。

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イベントのご案内です。

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3月18日(土)に自然観察会を行います。子どもたちと同じようにスノーシューやかんじきを履いて雪の上を歩き、今度はブナの森に行きます!雪の中で越冬する植物の様子を観察したり、動物の痕跡や野鳥を探し、残り少ない豪雪地帯只見町の冬を楽しみましょう!現在、参加者募集中です。お誘いあわせの上、ぜひご参加ください!
観察場所や時間など詳しくはこちらをご覧ください。
posted by ブナ at 15:14| イベント